子猫を飼ったことのある方はご存知かと思いますが、そのやんちゃぶりといったら想像を超えるものです。
我が家のろくちゃんも壁を駆け上がろうとしたり、とても飛べない場所までジャンプしてみたり、という光景をよく目にします。
そんな子猫の動きは見ていて飽きないし微笑ましい♡・・・という範囲ならいいのですが、中には大失敗をして骨折してしまう子もいます。
夏のある日、前足がブラブラの状態で来院した6か月齢のアメリカンカール、モグちゃん。
朝起きたらそんな状態だったそうで直接の原因はわかりません。
レントゲンを撮ってみると、右上腕骨が斜骨折していました。
来院時のレントゲンがこちら。斜めに折れた骨がずれて重なってしまっています。
そこで骨の中にピンを入れて固定する手術をすることになりました。
整形外科の手術は、写真のように特殊な器具をたくさん使います。
ピンとかドリルとかノミとかペンチとか、まるで工具みたいなものまであるんですよ。
また骨の手術はとても痛いので麻酔にも最大限配慮し、鎮痛剤を持続点滴しながら行います。
患部をあけてみると、ずれた骨が重なって現れました。
まずその骨髄内にピンをさして、ズレを直します。
そしてピンの固定を強化するため、ワイヤーを2箇所に巻きました。
固定前
固定後
術後の回復はとても順調で、3か月たった現在は、おうちで元気に走り回っているそうで、トップ画像のようにレントゲンでも問題ありませんでした。
これからは気を付けてね、モグちゃん。今度は去勢手術での来院をお待ちしていますよ!
この記事を書いた人
- 皮膚科認定の資格取得に向けて勉強中。子供たちに命の大切さを伝える活動もしています。ポックル動物病院も私自身も、動物と飼い主様のお力になれるようずっと成長し続けていきたいと思います。
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