ハムスターの毛包虫症

こんにちは獣医師の向田です!
秋もだいぶん深まってきましたね~。雪虫も飛び始めていたりと、あともう少しで雪が降る季節がやってきそうです・・
寒暖差が大きくなるこの季節は人も動物も体調を崩しやすいので気を付けていきましょう!

今回のブログではハムスターの毛包虫の症例について紹介したいと思います。
皆さん毛包虫って聞いたことありますか?この名前では聞き覚えがなくてもニキビダニという名前では聞いたことがあるという方もいるのではないでしょうか。ニキビダニは皮膚の分泌腺に寄生する寄生虫で、哺乳類の種類ごとに異なる種類のニキビダニが存在しているといわれています。なので人のニキビダニがほかの動物に寄生することありません。

今回紹介するハムスターのユキ丸ちゃんは体に数か所の脱毛があり、体を痒がっている様子があるということで来院しました。
背中の部分の脱毛と皮膚が赤くなっているのがわかりますね。

 

ユキ丸ちゃんの脱毛している箇所の付近の毛を少し抜かせてもらい、顕微鏡をのぞいてみると・・・

いますね~実際には動いて見えます。

少し見えにくいですが毛と毛の間にいる細長い体の虫が毛包虫です。
(トップ画像では中央やや上にいます。)

ユキ丸ちゃんは毛検査で毛包虫がいることによって脱毛や痒みが出ていることが分かったため、毛包虫を駆虫するお薬の注射をして治療を開始しました。注射をした次の週には脱毛していた部分の毛も生え、痒みも少なり、合計で4回ほどの通院と注射で皮膚の状態も戻り治療終了となりました。

飼っている動物に脱毛がみられる、なんだか皮膚が痒そう、赤くなっている場合はもしかしたら寄生虫が潜んでいるかも・・・気になる方は是非ご相談ください!

この記事を書いた人

獣医師 原田
獣医師 原田
エキゾチックアニマルが病気になってしまった時に相談できる動物病院がとても少ないことを実感したことが、エキゾチックアニマルの診療を行う獣医師になろうというきっかけです。飼い主様が問題に直面して時に気軽に頼ってもらえる獣医師になれるよう日々勉強中です!

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