皆さんこんにちは!
昨日、全国で愛玩動物看護師の第一回国家試験が行われました。
診療時間の短縮などご協力ありがとうございました。
ポックル動物病院のスタッフもこの日に向けて日々勉強を重ね、全力で挑んできました。
合格発表は3月17日です。
無事全員が合格できるように祈るしかありません。。。
さてそんな私沢田ですが、1月にRECOVER CPR という心肺蘇生のガイドラインの実習コースを受講してきました!
トップの画像が修了証です。
こんな立派な修了証をもらえてとってもうれしいです!
2019年にこちらのWebコースを受講し、修了証をもらったのですが、(その時のブログはこちらhttps://pokkur-ah.com/%e5%bf%83%e8%82%ba%e5%81%9c%e6%ad%a2%e6%99%82%e3%81%ab%e6%95%91%e3%81%88%e3%82%8b%e5%91%bd%e3%82%92%e5%a2%97%e3%82%84%e3%81%99%e3%81%9f%e3%82%81%e3%81%ab/ 除細動器について書いています)今回はその実習コースとなります。
今までは東京や大阪でしか開催がなかったのですが、今回札幌で行われるとの事で、参加させていただきました。
会場は中央区の札幌夜間動物病院です。
模型を使った胸部圧迫や人工呼吸の練習を行い、実際の症例を想定したシミュレーションを行いました。
参加者数名ずつチームに分かれ、症例毎の心肺蘇生処置のシミュレーションを行いました。
チームのメンバーで声を掛け合って、1人1人が症例に真剣に向き合い、最終試験を乗り越え合格する事ができました。
今回の実習では、自宅など何も設備がない場合の心肺蘇生も練習しました。
こちらの模型を使って2人1組でシミュレーションしました。
自宅で動物の状態が急変した際に行う心肺蘇生の方法はこちらのブログhttps://pokkur-ah.com/%E7%8A%AC%E7%8C%AB%E3%81%AE%E5%BF%83%E8%82%BA%E8%98%87%E7%94%9F%E3%80%81%E3%82%82%E3%81%97%E3%82%82%E3%81%AE%E6%99%82%E3%81%AB%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%82%8B%E4%BA%8B/でご紹介しています。
こちらでは主に胸部圧迫(心臓マッサージ)の方法をメインにお話していますが、今日は人工呼吸の方法についてお話したいと思います。
基本的には胸部圧迫を休まず続ける事が大事なのですが、可能であれば30回胸部圧迫をした後、2回の人工呼吸(口鼻呼吸)を行います。
口を塞ぎ、マズルを咥えて鼻から息を吹き込みます。
この時、首を持ち上げたり反らせすぎると気道が曲がってしまうので、なるべく首をまっすぐ前に伸ばすのがポイントです。
吹き込みながら胸が膨らんでいるか確認します。
ほとんどの空気は胃に入ってしまうため、胸の膨らみが少ない場合は少し強めに息を吹き込んでいきます。
1秒くらいの長さで吹き込み、1秒待ち、もう一度吹き込み、その後すぐ胸部圧迫を開始します。
2人で行う場合も、胸部圧迫をしていると口鼻呼吸では充分に肺に空気が入らないので、息を吹き込んでいる間は胸部圧迫を止めます。
ただ、慣れていない人が行った場合、人工呼吸をせずに胸部圧迫を続けた時の方が蘇生率が高かったというデータもあるので、難しければ胸部圧迫を継続して行うようにした方が良いでしょう。
また、一般の方も受講できる、ペットの救命トレーニングの講座もあるようです。
一般社団法人 日本ペットBLS防災学会 ペットBSL検定
https://petbls.jp/
興味のある方はぜひご覧になってください!
実際に蘇生処置を行う事は多いわけではないので、こうしてシミュレーションする事ができて緊急対応にさらに自信がつきましたし、とても貴重な体験でした。
今までも何度か院内で勉強会やシミュレーションを行ってきましたが、この経験を元に再度スタッフ間で知識の共有をし、シミュレーションを繰り返していきたいと思います。
心肺停止時、特にエキゾなど小さな生き物の蘇生率はとても低く、生存退院まで至る事は難しいのが現状です。
こうして知識や経験を重ねる事で1つでも多くの小さな命を救う事ができたらなと思います。
この記事を書いた人
- 知らない環境では動物も飼い主様も不安な気持ちになる事も多いと思います。そんな不安な気持ちに寄り添い、安心して帰ってもらえるような看護を目指しています。飼い主様と動物が幸せに暮らしていくためのベストな方法を、いっしょに考えていきたいと思っています。
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