動物病院のこれなんでしょう?第4弾

すっかり暖かくなり、わんちゃんとのお散歩が気持ちのいい季節ですね!
この時期の動物病院はわんちゃんの狂犬病ワクチン、フィラリア予防、各種動物たちの健康診断で最も混雑する時期。
できるだけお待たせしないようスタッフ一同頑張っていますが、予約優先なので来られる時はお電話でご予約いただくのがお勧めです。

さて、お久しぶりのこれなんでしょうシリーズ。
今日のお品は、、、ピンセットでしょうか?
ヒントは手術に使うもの。
犬猫からハムスター小鳥などの小さな動物まで、どんな動物にも使うものです。
先端がポイントで、中に細いファイバーを入れて使う道具です。
といっても、イメージしづらいかもしれませんね・・・

このようにファイバーとつながった本体の電源を入れて、先端ではさんでフットスイッチを押すと
  

血管をシーリングすることができるんです!

ちなみにピンセットに入ったファイバーはこんな本体につながっています。
以前、ブログにも登場したことのある半導体レーザーです。

レーザーを導入する以前は、縫合糸を使って血管を縛っていましたが、まれに糸を異物として体が認識してしまうことでしこり(縫合糸反応性肉腫)ができてしまうケースがあります。それがこのレーザーのおかげで異物を体に残すことなく、手術ができるようになりました。
(※レーザーでの処置が難しい太い血管では縫合糸を使います)

さらに手術時間も短縮できて、術後の痛みも少なく済みます。
今回の写真はわんちゃんですが、小動物の手術でも素早く止血をすることができるので、動物の負担を減らし、より安全に手術を進めることができます。

そしてもうひとつ、先端をこのピンセットではなく、専用のハンドピースに替えると
レーザーを手術をした部位に照射することで、鎮痛、消炎効果もあるので、当院では手術後のほとんどの症例で使用しています。

いかがでしたか、なかなか馴染みのない機械だと思いますが、とっても便利な半導体レーザー。
これからも活躍してもらい、できるだけ動物に優しい安全な手術を目指してきたいと思います!

この記事を書いた人

獣医師 伊村晶子
皮膚科認定の資格取得に向けて勉強中。子供たちに命の大切さを伝える活動もしています。ポックル動物病院も私自身も、動物と飼い主様のお力になれるようずっと成長し続けていきたいと思います。

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