ワクチンの種類いろいろ

こんにちは獣医師の向田です。最近は気温がだんだんと上がって雪解けも進み春が来たなーと感じることが多くなってきましたね。今回はワクチンの種類について書かせていただきたいと思います。北海道でも医療従事者から優先的にコロナウイルスのワクチン接種が開始され始めてますが、ワクチンにもいろいろ種類があるというのはご存じですか?

ワクチンの種類は大きく以下の3つに分けられます。

①生ワクチン
生きたウイルスや細菌の病原性(毒性)を、症状が出ないように極力抑えて、免疫が作られるぎりぎりまで弱めた製剤。
長所は自然感染と同じ流れで免疫ができるので、1回の接種でも充分な免疫を作ることができることです。ただ、自然感染より免疫力が弱いので、5~10年後に追加接種したほうがよいものもあります。ワクチンの種類によっては、2~3回の接種が必要なものもあります。短所は副反応として、もともとの病気のごく軽い症状がでることがありことです。結核やおたふくかぜ、麻疹のワクチンの他、犬猫の混合ワクチンもこれに該当します。

※混合ワクチンの頻度についてはこちらのブログ「うちの子、毎年のワクチン必要ですか?」も参考にしてください

②不活化ワクチン
不活化ワクチンは、ウイルスや細菌の病原性(毒性)を完全になくして、免疫を作るのに必要な成分だけを製剤にしたものです。長所としては接種しても、その病気になることが無いということが挙げられますが、1回の接種では免疫が充分にはできないため、ワクチンによって決められた回数の接種が必要です。
狂犬病(本日ブログのトップ画像)や日本脳炎のワクチンがこれに該当します。

③トキソイド
感染症によっては細菌の出す毒素が、免疫を作るのに重要なものもあります。この毒素の毒性をなくし、免疫を作る働きだけにしたものがトキソイドです。不活化ワクチンとほとんど同じで不活化ワクチンに分類されることもあります。ジフテリアや破傷風のワクチンがこれに該当します。

新型コロナウイルスのワクチンは製造する会社によってRNAワクチンやDNAワクチンなどもあります、このワクチンは人の体内にウイルスのDNAやRNAを直接投与して人の体内でウイルスの蛋白質を作らせ、免疫システムを成立させるというものです。(細かい話は複雑になってしまうため今回は割愛させていただきます)しかしDNAやRNAは繊細なので保管時には-80℃で管理する必要があるなど管理が難しいという問題もあるそうです。

集団の伝染病の感染の拡大を防止するためにはその集団の約75%に対してワクチン接種をすれば流行を抑えられるという法則があります(シャルルニコルの法則といいます)。新型コロナウイルスは世界的に流行してますので、流行を抑えるには全人口の75%の人たちが予防接種をしなければならないという事になりますね・・・まだまだ気が遠くなるような話ですが、またいつもの日常を取り戻せる日が早く来てほしいと心から願っています。
この法則はもちろん人だけに当てはまるものではありません、犬や猫も同様です。ですから飼っている犬や猫の健康を守ることはもちろん、他の猫や犬にも病気を広げないためにも狂犬病の予防接種や混合ワクチンの接種は重要となります。
4月になりますと市町村に登録されている犬を飼育されているご家庭には狂犬病の予防接種のお知らせが届くかと思いますので、届きましたら是非お電話でご予約のうえ予防接種にお越しください。(ワクチンのアレルギー反応が出る可能性があるという観点から午前中のワクチン接種をおすすめします。)

最後に私事になるのですがこのたび結婚することになりました!そのため名前が向田から原田に変わります。なので獣医師向田としてのブログは今回で最後となります…
4月から名札の表記等が変わるため混乱させてしまうかもしれませんが、今後もよろしくお願いします。

この記事を書いた人

獣医師 原田
獣医師 原田
エキゾチックアニマルが病気になってしまった時に相談できる動物病院がとても少ないことを実感したことが、エキゾチックアニマルの診療を行う獣医師になろうというきっかけです。飼い主様が問題に直面して時に気軽に頼ってもらえる獣医師になれるよう日々勉強中です!

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