皆さんこんにちは!
雪も積もり、本格的に寒くなってしまいましたね。
雪道の運転が憂鬱な看護師沢田です。
今回は表題の症例についてのお話なんですが、実は我が家のゴールデンハムスター、だいふくちゃんのお話です。
何度かブログにも登場してもらっていたのですが、8月に闘病の末亡くなりました。文章中に解剖(臓器)の写真が出て来ますので、苦手な方は閲覧をお控えください。
最初は呼吸が荒いという症状でした。
胸の超音波検査で胸腔内に大きな腫瘍が見つかり、それにより心臓と肺が圧迫されている状況でした。
自宅で酸素吸入など行いましたが数週間で亡くなりました。亡くなった後、剖検を行いました。腫瘍は3センチ以上とかなり大きく、心臓が左肩近くまで押しやられている状況でした。
大学病院に送って病理検査もしてもらったのですが、心臓自体も心筋症を罹患していて、腫瘍は、『肉腫』というハムスターに多い腫瘍との事でした。
ちょうど2歳を超えた所で、高齢のハムスターには腫瘤ができやすいので普段から体やお腹を触って何かないか触るようにしたりはしていましたが胸腔内なので気付く事ができませんでした。体調を崩す直前までごはんも食べて元気もすごくありました。ハムスターはごはんが減っているように見えても、おうちの中に運んでいるだけで実際には食べていない事もあるので、定期的に体重を測っていきます。だいふくちゃんも週に一回測っていて、多少の増減はあるものの大きく減っていないので大丈夫だと思っていましたが、この腫瘤が大きくなる事によって体重が減っていないと勘違いしてしまっていたようです。
しゃべる事のできない、特に小さな動物は病気の発見が遅れがちです。普段から健康状態を観察する事、そして元気なうちに定期検診を受ける事が病気の早期発見に繋がります。今回のような体の中の腫瘍だと気付く事が難しいですが、超音波検査などを受ける事で発見できる可能性があります。ハムスターなどエキゾチックアニマルは健診でも麻酔が必要な場合もあり、気軽には受けられないかもしれないですが、だからこそ元気な時に受けるのが大事だなと思います。体調の変化を感じた場合などはお早めにご相談ください!
この記事を書いた人
- 知らない環境では動物も飼い主様も不安な気持ちになる事も多いと思います。そんな不安な気持ちに寄り添い、安心して帰ってもらえるような看護を目指しています。飼い主様と動物が幸せに暮らしていくためのベストな方法を、いっしょに考えていきたいと思っています。
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