アジア動物スキンケア検定修了のご報告

少し前のことになりますが、獣医皮膚科専門医を目指している私と、トリマー植村がアジア動物スキンケア検定を受講しましたので、今日はその内容からわんちゃんの飼い主さんにも参考になる部分をご紹介したいと思います。
こんな時期ですので、zoomによる開催となりましたが、全国の参加者とディスカッションできたり、試験も即採点、解説されたりとウェブならではのメリットもあり、2日間びっちりとわんちゃんの皮膚について学ぶことができました。

1日目は学科講習。
まず飼い主さんにもぜひ知っておいて欲しいのは、わんちゃんの皮膚構造は私たち人よりずっと薄くてデリケートいうこと。
動物の皮膚って強そうなイメージかもしれませんが、わんちゃんは毛で覆うことにより体を守っているので表皮は人の5分の1程しかないのです。
さて、皮膚の重要な働きとして、外からの微生物、刺激物、アレルゲン、紫外線など様々な要因から体を守る働きをしています。
特に皮膚の一番外側、角質層という層ですが、この層は角質細胞とそれをつなぐ細胞間脂質と呼ばれる脂肪成分で構成されています。
この細胞間脂質が減ってしまうとバリア力が低下して、外からの刺激が入ってきやすくなってアレルギーや感染を起こしたり、中からの水分が蒸散しやすくなって皮膚が乾燥してしまいます。
細胞間脂質の中でも特にセラミドがバリア機能を担う重要な脂質であることがわかっており、アトピー性皮膚炎のわんちゃんは生まれつきセラミドの構造や量に異常があることも知られています。
この重要なセラミドをしっかり角質層に届けるための方法ですが、外からと中からの2つの方法があります。
まず外からの方法としてアシルセラミドを含む保湿剤を使う方法。
当院ではスプレー、スポットタイプ、泡タイプ、シャンプー後のかけながし用などありますのでわんちゃんにあったものを使ってみてください。
ちなみに当院のトリミングでは全頭最後にシャンプー後かけながしタイプのセラミド製剤を使用しています。
中からの方法は、必須脂肪酸のω3系、αリノレン酸を含むサプリメントを飲む方法です。
アンチエイジングなど色んな効果が期待できるサプリですが、その46%が皮膚と被毛に移行するという研究もありますので、数カ月続けてみると皮膚病になりづらくなった、という効果が出るわんちゃんも多くいます。内服が苦手な子には液体をフードにかける方法もあるので、気になる方はご相談ください。

2日目は実践演習。
こちらはトリマーさん向けのシャンプーのお話がメインでしたが、おうちでシャンプーをする時の注意点などをご紹介します。
まず先ほども書いたように、表皮が薄いことを念頭に、こすらない!ということ。
人の頭を洗う時のように、シャンプーをかけて指でがしがしこすってしまうと皮膚にダメージを与えてしまします。
なので優しく泡洗いが基本です。泡で包むだけでこすらなくても汚れが落ちるの?と思うかもしれませんが、きめ細かい泡で汚れの程度に応じて2回、3回、4回洗いをしてあげるのがおススメです。また下洗いに適したシャンプー、仕上げ洗いに適したシャンプーなどもありますが、シャンプーの種類についてはここで書ききれないのでまたの投稿に書こうと思います。
また最後に保湿剤をかけることで、皮膚の乾燥を防ぎ、ドライヤーの熱から皮膚を守るというのもポイントです。

長文読んでくださりありがとうございます。最後にお知らせです。
12月限定の保湿キャンペーンやってます。当院で扱っている保湿剤を10%引きにてご提供しています。
冬の乾燥が気になる、フケが出る、べたつきやすい、アトピーで痒みを繰り返す、マラセチアや細菌の感染を起こしやすい、などのわんちゃんはぜひこの機会に試してみてくださいね!

この記事を書いた人

獣医師 伊村晶子
獣医師 伊村晶子
ポックル動物病院が、地域の人に愛される病院となっていけたら嬉しいなと思っています。ポックル動物病院を通じて、動物のため、そして飼い主様のためにお力になりたいです。

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