犬猫の幼年期に気を付けたい病気・事故

こんにちは、看護師の上野です。

コロナウイルスの勢いがまだまだ収まらず、その感染者数は東京都をも上回るほど…
マスクなしで皆様とお会いできる日が来ることを心待ちにしております。

このような状況なので、おうちで過ごす時間が増え、周りとの交友が少なくなり、癒しを求めてペットを飼う
という人が増えている一方で、

・飼育がこんなに難しい何て思わなかった
・こんな病気になるなんて聞いてない

と、理想とは違ったと感じる人も少なからず居らっしゃるようです。

ある保護団体では、コロナウイルスが流行り始めてからの保護相談数が、以前と比べて2倍近くにもなっているとの事で、今後さらに増える可能性が懸念されています。

前置きが長くなりましたが、今回は不幸な動物が少しでも減るように、幼年期に特に気をつけておきたいことをお話ししたいと思います。

・感染症
哺乳類は母親の初乳(生まれてから8時間以内の母乳)によって免疫を得ます、その効力は2か月ほどで切れてしまうのですが、生後2か月ではまだまだ体が出来上がっていないため、感染症や寄生虫には十分注意する必要があります。命に関わる重篤な症状が出る感染症に関してはワクチンで予防できるものも多いので、ワクチン接種は忘れないようにしましょう!
ワクチンに関するブログはこちら↓

わんちゃん・ねこちゃん予防の時期が近づいてまいりました

 

・先天性疾患、遺伝性疾患
生まれつき身体に異常があったり、発症していなくても両親からなんらかの病気が遺伝している可能性もあります。
目に見える異常があればもちろん治療を開始するのですが、目に見えない部分(骨、内臓等)に異常が起こることもあるため注意が必要です。

例えば、小型犬だと膝のお皿がずれてしまう「膝蓋骨脱臼」や、大型犬だと股関節と大腿骨のつなぎ目が緩むことで
成長につれて関節の変形が起こる「股関節形成不全」などが多くみられ、どちらも慢性の関節炎や痛みから
跛行(足を上手く着けず引きずったり、スキップするような状態)が起こることもあり、日常生活に支障を及ぼす可能性があります。

猫ちゃんだと「多発性嚢胞腎」という病気があり、腎臓の内部に嚢胞(液体の溜まった袋)が発生し成長とともに腎臓の機能を低下させてしまいます。親がこの原因遺伝子を持っている場合は50~100%の確率で遺伝するとされています。
また「肥大型心筋症」という心臓の遺伝性疾患で、有病率の高い心臓の病気があります。7割くらいの子は症状を示さないとも言われていますが、名前の通り心筋が肥大してしまう病気ですので、全身への血液を送る機能が低下してしまい、突然死を引き起こすこともある怖い病気です。聴診では雑音がないケースもありますので、健診しておきたい場合はレントゲンとエコー検査もあわせておこないましょう。

・誤飲や骨折などの事故
幼年期の動物は目に映るものすべてに興味をもち、手を器用に使えない動物種は噛む事で情報を得ようとします。
噛むだけなら良いのですが、誤って飲み込んでしまう事があり、飲み込んだものによっては緊急で手術をしなくてはいけない場合もあるため、口に入るサイズのものは届かない場所に置くように心がけましょう。

また骨もまだ完成していなく強度がないため、ソファから飛び降りたり、抱っこ中に落下してしまうなどの衝撃で
骨折や脱臼を起こす事も多いです。
おうちに来て間もない期間は特に空間を把握できていない可能性が高いので、なるべくフラットな環境で
慣れさせてあげましょう。

上記以外にも病気はたくさん種類があり、もちろん生涯健康な子もいますが、多くの子がなんらかの病気を経験すると思います。
病気を早く発見したり、理想との違いが生じないように、飼育を始める前に飼育方法や病気について一度調べてみることをオススメします。
ペットも大切な家族です。正しい知識を持ち、多くの動物たちが幸せな生活が出来る事を祈っています。

 

この記事を書いた人

看護師 上野
看護師 上野
院長を除いて唯一の男性スタッフです。大型犬の診察補助など、他の看護師では難しいけれど男性看護師だからこそできる事を常に考え、行動しています。大型犬だけでなく運動器疾患のある子、また飼い主様や他スタッフの手足となり、少しでも動物達が健康に快適に過ごせるよう、お力になれればと思っております。

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