犬と猫の歯について知っておこう!

北海道もだんだん夏らしい季節になってきましたね!夏と言えばBBQ!はやく外でお肉が食べたい看護師の加藤です(*^_^*)

今回のブログも引き続きデンタル関係のことをお話したいと思います。

前回のブログでは歯磨きの大切さについてお話をしました。今回は基礎にかえって、わんちゃんとねこちゃんの『歯』についてご紹介したいと思います!

まずは『歯と歯周の基本構造』についてです。

エナメル質・・・歯の外側を覆っている目に見える表面の硬い層、哺乳動物の中では最も硬い組織ですが、強い衝撃には弱く、欠けたり折れたりします。

象牙質・・・エナメル質よりは柔らかい組織で、歯を内側から支えています。

歯髄・・・歯の中心部を通る神経と血管の総称です。

歯肉・・・歯の根元を覆っている上皮組織のことです。

歯槽骨・・・歯を支える顎の骨のことです。

歯周病の詳しいお話は次回のブログで紹介するつもりですが、デンタルケアをしないまま過ごしてしまうと歯に付いた汚れ(歯垢)が歯石に変わり、歯肉に炎症を起こしてしまいます。それがもっと酷くなると歯槽骨をも溶かして、歯を支えることができなくなって歯が抜け落ちてしまう場合もあるのです(T-T)

では次にそれぞれの歯並び、本数についてはどうでしょうか?

わんちゃんの歯の本数は全部合わせて42本で、猫ちゃんは30本あります。ちなみに人の歯は28〜32本です!

写真の通りでそれぞれの歯に名称があり、役目があります。もともと『犬歯・切歯』は獲物を捕らえ、運ぶ時に使われ、『臼歯』については食べ物を切り裂いたりする際に使用されます。

ですが、ペットとしてのわんちゃんと猫ちゃんに関してはそのように使われることはほとんどなく、そもそも人の歯ように食べ物をすり潰す作用はほとんどありません。なので、飲み込めるサイズのフードの場合などは丸飲みしている可能性が高いです!

ちなみに永久歯の話はよく耳にすると思いますが、今回は乳歯についても少しだけご紹介しますね!

乳歯と永久歯の交換時期が歯の種類によって若干異なりますが、大体4~6ヶ月齢の間に生え変わります。

ねこちゃんや中~大型のわんちゃんは比較的スムーズに乳歯と永久歯の交換が行われることが多いですが、小型のわんちゃんは6ヶ月齢をすぎても乳歯が残ってしまう(乳歯遺残)ことが多いです。

乳歯をそのまま残してしまうと、永久歯がうまく生えてこれず、歯並びが悪くなってしまったり、そもそも生えずに埋まったまま(埋伏歯)になってしまう可能性があります。あとは歯と歯の間に汚れが溜まりやすい原因にもなってしまいます!

なので子犬、子猫をお迎えしたときはお口周りを触る練習ついでに歯の様子もしっかり見ていてあげてくださいね!

今回は専門的な言葉や知識の紹介がたくさんあって難しかったかもしれませんが、理解しておくと大切な家族であるわんちゃん、ねこちゃんのお口の異常に気づけるかもしれませんし、お家でのデンタルケアの際に役立つかもしれません♪ぜひ、飼い主の皆様も一緒にお勉強していきましょう(^^)

この記事を書いた人

愛玩動物看護師 植松(加藤)
愛玩動物看護師 植松(加藤)
働き始めてからデグーの魅力にも気づき現在は猫4匹、デグー2匹と過ごしています。当院5年目に入りましたが現在わんちゃんや猫ちゃんのデンタルケアについて勉強中です。飼い主さんと一緒にホームデンタルケアを頑張っていけたらと考えておりますので、どうぞよろしくお願い致します。

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