新しい検査機器を導入しました!

こんにちは、看護師の上野です。
寒い日が続いていると思ったら急に暑くなってきましたね...

天気がいい日も増えましたが、まだまだ新型コロナウイルスは猛威を振るっていますので、不要不急の外出は控え、体調に気を付けてくださいね。

話は変わりますが、今回新しい血液化学検査機器を導入いたしましたのでご紹介致します。

こちらの検査機器の導入により、今までより結果が出るまでの時間が3分の1程まで短縮されますので、
飼い主様・動物たちの負担を減らし、素早く治療を開始できるようになりました。

また、今まで外部検査センターへ委託していた
「SDMA」 「CRP」 「UPC」という検査項目を院内で測定することが可能になります!
そのため、すぐに結果を出して、飼い主さんにお伝えする事が出来ます。

各項目について簡単にご説明いたします。

「SDMA」・・・腎臓病のマーカーです。
今までは、腎機能の低下が75%でクレアチニン値の異常、67%で尿比重の異常が
確認できましたが、このSDMAは25~40%機能が低下した時点で数値が上昇するため、
腎臓病の早期発見の指標になります。
※例えば、腎不全のとらえもん。以前、症状が進行した時に、毎日点滴治療をしていましたが、SDMAを測れることでその瞬間の腎臓の状態を正確に知ることができて、現在は月1回程度の検査で管理できています。

 

「CRP」・・・炎症マーカーです。
「なんとなく元気は無いけど、具体的な症状が特にない」という時などに役立つ項目で、
体内でどの程度の炎症が起きているか、数値として確認することができます。なんとなく食欲がない、などの症状の時も重症化する病気の見落としを防ぐことができます。
また病気の回復度合いを数値で見ることが出来るため、現在の治療効果の判定にも利用できます。
※例えば、子宮蓄膿症のポリーちゃん。手術が成功しても、術後に敗血症で亡くなる子もいる怖い病気ですが、CRP値を日々測れることで感染コントロールを正確に行うことができ、スムーズに退院できました。

「UPC」・・・尿蛋白のマーカーです。
尿試験紙での検査と違い、尿の濃さにかかわらず尿中に蛋白の漏出があるかの指標になります。
特に慢性腎臓病の子は尿が薄くなりやすいのでUPCの測定が効果的です。

このように、どれも有用な項目ばかりです。
これらを院内で測定できることで、素早く、正確な診断が可能になりましたので、
今まで以上により多くの動物たち・飼い主様が幸せに暮らせるお手伝いができればと思います。

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