小鳥の甲状腺腫

みなさんこんにちは。
今年も登山が出来ないまま冬になりそうで、焦っている院長です。
急に寒くなると、やはり小型の動物たちが調子を崩してしまうことが増えますね。
特に暖かい気温が必要な動物の飼い主様は気をつけてあげて下さい。

さて本日のお題、「甲状腺腫」。
小鳥、特にセキセイインコや文鳥に多く発生します。
初めは、「声がかすれている」「あまり鳴かなくなった」「口をパクパクする事が増えた」、という軽い症状です。
しかし悪化してくると、全身で呼吸するようになり、見るからに苦しそうな呼吸様式になってきます。

こちらが、甲状腺腫の鳥さんのレントゲン。
青の矢印が気管で、黄色の矢印が腫れてしまった甲状腺です。甲状腺が気管を圧迫しているのが分かりますね。
ここまでになると、呼吸はかなり苦しくなっています。(私が常時首を絞められている状態とおんなじです)

甲状腺腫の多くは、栄養性、つまり栄養不測により発生しています。
特に大事なのが「ヨウ素」。
小鳥のご飯として売られている、シード(種)のみを与えていると、この重要なヨウ素が不足します。
それが原因となり、甲状腺の機能が悪化するとともに、甲状腺が腫れてきます。気管の圧迫が起こると、上にあるような症状を示す様になってしまうんです。

治療は、甲状腺ホルモンや消炎剤の投与、それから再発予防の為にヨードの補給を行っていきます。
栄養不足から来る場合には、数日で症状が緩和する場合が多いので、そこまで問題になる事はありません。
ただし、栄養性でなく甲状腺が腫れてくるケースも少なからずありますので、声や呼吸に異常があった場合には絶対に様子を見ないようにしましょう。

栄養性の甲状腺腫は、きちんと栄養管理すれば確実に予防する事ができます。
種を主体として与えている場合には、必ずビタミンやヨードの補給のため、ビタミン剤とボレー粉を一緒に与えるようにしましょう。
もし可能であれば、ペレット食に切り替えていくのがベストだと思います。

なかなか、ペットショップでも充分に栄養のお話までは教えてもらえませんよね。
飼育の仕方しだいで小鳥さんの病気の半分以上が予防できます。迷った際には、一度病院にご相談にいらしてください。

この記事を書いた人

院長 伊村啓
院長 伊村啓
動物病院は、飼い主様と一緒に、大切な家族である動物たちの幸せを考え、不安や苦しみを解消する場です。検査もただ行えば良いという訳ではありませんので、必要な理由をきちんとご説明した上で進めていきます。筋道を立て、とにかく分かりやすく説明する事には特に力を入れています。

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