北海道の気温も徐々に上がってきましたね。この季節になると、ビアガーデンが待ち遠しくてうずうずしてしまいます。
オープンするまでは、缶ビールで我慢です。
さて本日のご紹介は、ハリネズミのシナモンちゃん。
緑色のゼリー状下痢をして元気が無いとのことで来院されました。
来院時には鼻や足の血色が非常に悪く、脱水している様子。
なんとこのときの体重は63グラム。
便をみてみると、全体的に細菌が異常増殖している様子。また酵母が分裂している様子もみられました(写真はぼやけてしまってます)。
ハリネズミは非常に怖がりな動物です。すぐに丸まってしまい、内服薬を飲ませることができない場合もあります。幸いシナモンちゃんはそこまで嫌がらなかったため、補助給餌と内服薬、背中への皮下注射にて治療をおこないました。
(無理やり押さえつけているようにみえますが、実際は支えている程度です)
食べていたフードにビール酵母が配合されていたので、見られた酵母に病原性があるかどうかは断言できません。しかし過去にはハリネズミのカンジダ感染の報告もあることから、抗生剤と抗真菌剤を併用しました。
そして入院集中治療の結果、下痢も改善、退院後の食欲もばっちり!
おうちでもしっかり投薬を続けてもらったおかげで一回り大きくなって、体重94グラム。血色もすごく良くなりました。
まだお薬を飲んでもらっている最中ですが、今後は体調を崩さずに立派なハリネズミに成長するのを、ポックル動物病院のスタッフ一同(勝手に)楽しみにしています。
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- 動物病院は、飼い主様と一緒に、大切な家族である動物たちの幸せを考え、不安や苦しみを解消する場です。検査もただ行えば良いという訳ではありませんので、必要な理由をきちんとご説明した上で進めていきます。筋道を立て、とにかく分かりやすく説明する事には特に力を入れています。
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