セキセイインコのメガバクテリア症

結局、今年は一度も登山に行くことなく夏が終わってしまいました。
毎年欠かさずに登っていたのですが、今年は冬山で挽回したいと思います(とはいってもスキーですが)。
今週末は、東京で行われる鳥類臨床研究会に参加してきます。
そのため10月11日(日)は臨時休診とさせていただきます。ご迷惑をおかけする分、しっかり学んできたいと思います。

さてみなさんは、「メガバクテリア」という病原体をご存じでしょうか。

小鳥の臨床では非常にメジャーですが、知らない方も多くいるかもしれません。

メガバクテリアはカビの仲間です。
特にセキセイインコに多く、胃炎を引き起こします。
知らずに放置していると、胃がんや胃潰瘍となり、消化管の中で出血を起こすこともしばしば。
(胃からの出血ですので、便が墨を混ぜたように真っ黒になります)

飼い主様が気づかないで飼育されているケースが多いですし、
それにより病状を悪化させてしまっているケースにも良く出会います。

まだまだ一般のインコの飼い主様たちに、この病気が知られているとはいえない状況です。

しかしながら、便の検査を行えば比較的簡単に検出できますし、
若鳥のうちに治療を実施すれば、大半が治す事ができます。
少しでも多くの人にこの病気を知ってもらえるよう、当院の小鳥ページに新しくメガバクテリア症のページを追加しました。

小鳥の飼い主さん、もしくはこれから小鳥を飼育してみようかな、という人は是非、下のリンク先の記事もご一読ください。

小鳥の診療案内ページはこちら
メガバクテリア症のページはこちら

 

この記事を書いた人

院長 伊村啓
院長 伊村啓
動物病院は、飼い主様と一緒に、大切な家族である動物たちの幸せを考え、不安や苦しみを解消する場です。検査もただ行えば良いという訳ではありませんので、必要な理由をきちんとご説明した上で進めていきます。筋道を立て、とにかく分かりやすく説明する事には特に力を入れています。

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