こんにちは。ブログを担当するのは2回目になります、獣医師の向田です!
最近はワクチンや狂犬病の予防接種の診察にも出させてもらっているので私の事を見たことがある方も増えてきているのではないかなと思います(^^)
さて、今回のブログの内容ですが、核硬化症というものについて書きたいと思います。
最近うちのこの眼が何となく白くなってきている気がするという方、それはもしかしたら核硬化症かも!?
核硬化症という言葉はあまり聞き慣れない言葉かなと思います・・では核硬化症とはどのようなものなのでしょうか?
核硬化症とは水晶体(カメラのレンズのような役割をしている器官)の中にある水晶体核の密度の増加により起こります。
水晶体核内では常に水晶体繊維というものが作られているのですが作られた水晶体繊維は水晶体内から排出されることはないため、どんどん水晶体核内に溜まりその密度はどんどん高くなってしまいます。
その結果、密度が高くなった水晶体核が光を散乱させて眼の中心部(水晶体核)が白く濁って見えるというわけなんですね〜
この核硬化症は眼が白く濁って見えるため、視覚にも影響が出るのではと心配される方もいると思いますが、視覚には影響がなく、加齢性の変化であるため治療も特に必要ありません。
犬ではだいたい7歳くらいからだんだん白くなり始めると言われています。
同じように眼が白く濁ってしまう病気として白内障があります。こちらは視覚に影響を及ぼし最終的には視覚を失ってしまったり、眼に炎症を起こして痛みを伴ってしまうこともある病気なので、核硬化症としっかりと区別する必要があります。
じゃあその2つって簡単に見分けることができるの?というところが皆さん知りたいところだと思います。
私たちがわんちゃんやネコちゃんの眼を道具を使わずに見て判断することは難しいのですが、実はある道具を使うことで簡単にこの二つを見分けることができちゃいます!!
どのように使うのかというと写真のように(実際には見やすいようにお部屋を暗くします)眼に細い光を当てて水晶体のどの部分が白濁しているのかを確認します。
写真のわんちゃんはこのブログにも何度か登場している看護師の山田さんの愛犬の花道くんです。写真ではわかりにくいですが、
花道くんも御年13歳なので核硬化が始まってました。
この検査は痛みも無くすぐにできる検査なので、最近眼が濁ってきた気がする。もしかしたら白内障かも・・と心配な方はお気軽にご相談下さい♪
この記事を書いた人
- エキゾチックアニマルが病気になってしまった時に相談できる動物病院がとても少ないことを実感したことが、エキゾチックアニマルの診療を行う獣医師になろうというきっかけです。飼い主様が問題に直面して時に気軽に頼ってもらえる獣医師になれるよう日々勉強中です!
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