亀の口内炎

長いことかかりましたが、病院の外壁の工事が終了しました。
駐車場が停めづらくご迷惑をおかけいたしました。でもこれからは雪の季節。若干、病院前は坂になっていますので、お車でお越し際にはスタックしないように気をつけてくださいね。

さて、今回はゼニちゃんのご紹介。
食欲が無いとのことで来院されました。

下嘴が変形しており、口の中には潰瘍がみとめられました。
カメの口内炎は、細菌やウイルスによって起こりますが、もともとの原因は飼育環境の問題(温度や湿度)や不適切なフードによる事が多いとされています。
一口に口内炎と言っても、軽症のものから難治性のもの、そして原因も様々なんです。
症状としては、食欲不振やよだれ、閉口障害、顎の変形などが多くみられます。

ゼニちゃんには、まず抗生剤の投与と消毒から実施。しかし、しばらくしても食欲の回復が見られませんでした。
そこで全身麻酔をして食道チューブを設置、そこから専用の流動食を与えてもらうことにしました(写真)。
チューブ設置後も同様の治療を並行して継続したところ、徐々に食欲も元気も回復。
しっかりと食欲が継続している事を確認後、チューブを抜いて治療終了となりました。
(一般的にチューブを抜くときには麻酔は必要ありません。)

カメちゃんの治療は時間がかかる事が多いのですが、飼い主さんが頑張ってくれたお陰で無事にゼニちゃんは回復できました。
これからもモリモリ、大好きな野菜を沢山食べられますように!

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院長 伊村啓
院長 伊村啓
動物病院は、飼い主様と一緒に、大切な家族である動物たちの幸せを考え、不安や苦しみを解消する場です。検査もただ行えば良いという訳ではありませんので、必要な理由をきちんとご説明した上で進めていきます。筋道を立て、とにかく分かりやすく説明する事には特に力を入れています。

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