モルモットの卵胞嚢胞(手術画像あり)

こんにちは、飼い主の皆様。

秋の涼しさが増してきましたね。
風邪を引きやすい時期でもあります。飼い主様ご自身も健康に注意して、大切なペットたちとの時間を楽しんでくださいね。

今回は、モルモットの「卵胞嚢胞」という病気についてです。
この病気は、左右または片方の卵巣が水風船のように膨らんでしまうもので、特に中高齢のメスのモルモットに多く見られます。悪性の病気ではありませんが、卵胞が大きくなりすぎると消化器官を圧迫し、食欲の低下などの症状を引き起こす可能性があります。また、脱毛が見られるケースも多くあります。
卵巣の膨らみ方は同じようにみえても、悪性の腫瘍が関与している可能性もあるため、注意が必要な病気でもあります。

今回ご紹介するのはモルモットのモッチちゃん。
卵胞が非常に大きく、両方とも腫れていたため手術を行いました。手術時には、卵巣を完全に摘出する必要がありますが、モルモットの卵巣はお腹の奥深くに位置しているため、通常のお腹の真ん中を切る方法では摘出が難しい場合もあります。

今回手術を行ったモルモットちゃんは、うつ伏せの状態で、右の卵巣は右から、左の卵巣は左からという形で2箇所切開して手術しました。この方法では、特に卵巣を引っ張り出しづらいモルモットちゃんでも、血管をきちんと止めて安全に手術をする事ができます。

水疱状になっている卵巣と子宮を引き出しています。



モルモットちゃんの手術でとにかく大切な事は、とにかく痛みを感じさせないこと。
もっちちゃんの手術でも静脈内への鎮痛薬の点滴、局所麻酔、全身性の鎮痛薬、の組み合わせで対応しました。

幸い、モッチちゃんは麻酔の覚醒も非常にスムーズで、翌日には元気に退院。その後の経過も非常に良好で、現在は元気に過ごしているとのことでした。

ここで大切なポイントを。モルモットのお腹が膨らんできた、または体重が増えてきたと感じた場合、特にメスの場合、卵胞の疾患の可能性が考えられます。触診だけでも大きければ判断できることもありますので、もし最近の変化を気にされている方は、ぜひ一度当院にご相談ください。

この記事を書いた人

院長 伊村啓
院長 伊村啓
動物病院は、飼い主様と一緒に、大切な家族である動物たちの幸せを考え、不安や苦しみを解消する場です。検査もただ行えば良いという訳ではありませんので、必要な理由をきちんとご説明した上で進めていきます。筋道を立て、とにかく分かりやすく説明する事には特に力を入れています。

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