ヒョウモントカゲモドキのクリプトスポリジウム症

皆さんこんにちは。
もう夏も終わりそうで、ここから寒くなっていく事を想像すると寂しいですね。

さて、最近人気のヒョウモントカゲモドキ。
飼いやすく、愛嬌もあり、初めては虫類を飼うのにも非常に適した種類ですね。
でも実は注意しておかなければならない病気があるのをご存じでしょうか。
それが、「クリプトスポリジウム症」です。

クリプトスポリジウムは原虫という微生物の仲間で、は虫類から鳥類まで幅広く感染を起こします(写真)。
その中でも、ヒョウモントカゲモドキは感受性が高いと言われており、しばしば遭遇します。
便や汚染された餌を介して感染し、腸に感染することで腸炎を引き起こします。結果として、慢性の食欲不振や下痢、体重減少を引き起こすのです。
初期には食欲はあるにもかかわらず、右の写真の様に痩せていきます。
(※この写真の子はクリプトの確定診断は出来ていません。痩せているイメージとして参考までに載せています)

元気があるだけに、飼い主さんが気づくのがどうしても遅くなり、結果として重症化してしまうこともしばしば。
さらに厄介なことに、確実にこの病原体を駆除できる治療法が現時点ではない事。
暫定的な治療を行う事で症状を緩和できる個体も多くいますが、再発率も高いためやはり怖い病気と言わざるを得ません。
当院では適切な抗生剤、輸液療法、整腸剤を組み合わせた上、パロモマイシンというお薬を使用して治療しています。

とにかく、痩せてきたり、嘔吐や下痢の症状があったり、と気になる症状があればまずは便検査。
できるだけ新鮮な便を乾かないようラップした上でご持参下さい。
なお、疑いはあるけども、なかなか直接の便検査では見つからない場合は、PCR検査を実施します。

症状を知っておくことで、早めの治療が可能になるケースも多くありますので、日々体重も含めた動物の状態をチェックしておくようにしてくださいね!

この記事を書いた人

院長 伊村啓
院長 伊村啓
動物病院は、飼い主様と一緒に、大切な家族である動物たちの幸せを考え、不安や苦しみを解消する場です。検査もただ行えば良いという訳ではありませんので、必要な理由をきちんとご説明した上で進めていきます。筋道を立て、とにかく分かりやすく説明する事には特に力を入れています。

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