第2回ヘビのお迎え前に考えること

こんにちは、大寒波で体力を消耗している獣医師の小島です。最近は一段と寒いですね。

前回の小島ブログではヘビをお迎えする前に考えなくてはならない基本の環境などについてお話しました。(ヘビのお迎え前に考えること)他の爬虫類でもそうですが、初心者向けの種類と飼育管理が難しい種類というものが存在します。「初心者向け」というと安易な印象が出てしまうのであまり良くはないですが、今回はそういった比較的飼育しやすいナミヘビ科のヘビ3種について紹介します。

まず一番に挙げられるのはコーンスネークですね。他のヘビでもそうですが、赤ちゃんのときはこのように非常に小さいです。この子は患者さんの同居の子です!かわいいお写真の提供ありがとうございました。

ペットとして流通しているヘビの中では人気No,1と言われます。性格は温和で、ハンドリングが容易にできます。様々な品種の繁殖がなされており、カラーバリエーションが特段豊富で模様も様々なのですが、これらを語るにはブログの尺も私の知識もまだまだ足りないので割愛します。寿命は10~15年、体長は最大で150cmくらいです。半樹上性なのでよじ登れる流木などを入れると喜んで登る子がいます。夜行性・半夜行性で主に薄明時や夜間には活発です。野生ではアメリカ東南部に分布しています。

アオダイショウは日本固有種で、体が青色~緑色なのでそう呼ばれていますが、茶褐色や灰色、淡黄色など産まれた地域により色の違いがややあります。北海道生まれでは特に成体になると明るめの色になることが有名です。性格は温和な方だとされていますが、警戒心が強く、こちらが触ることを許してくれない子もいます。半樹上性・昼行性で、餌のネズミを求めて民家や農耕地にも出没するため野生個体を目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。寿命は10~15年、体長は1~2mです。

カリフォルニアキングスネークはコモンキングスネークという種類の亜種です。コーンスネークと同様にかなり人気の高い種類でよくカリキンと呼ばれ親しまれています。コーンスネークよりは気性が荒い子が多いと言われていますが、慣れてくれる子であればハンドリングは比較的容易に出来ます。様々な環境に棲息する半樹上性、昼行性のヘビです。模様は特徴的で、大きく分けると横縞模様のバンデッドというタイプと縦縞模様のストライプというタイプの2種があります。寿命は20年くらい生きる子もおり、体長は130㎝くらいです。野生ではアメリカ西部海岸沿い~メキシコのカリフォルニア半島に分布しています。

他にはミルクスネークと呼ばれるナミヘビ科のヘビも人気が高く、またナミヘビ科ではなくニシキヘビ科ですがボールパイソンも比較的飼育は難しくないとされていますが、そのお話はまたいつか出来たらと思います。

これらのナミヘビ科の飼育は、基本的には前回のヘビお迎え前ブログと同様の飼育です。細かい飼育法の違い、ごはんのあげ方一つで先ほど紹介した体長や生存期間は変わっていきます。なんとなく飼育のイメージがついた、ヘビをお迎えしたい!と感じた方は是非たくさんヘビの勉強をしてみて下さい!そのサポートに少しでもなれたら幸いです。

この記事を書いた人

獣医師 蒲原(小島)
大学の時に行ったエキゾチックアニマルのイベントがきっかけでヘビが大好きになりました。実際にヘビを飼育することで、犬や猫に加え爬虫類や他エキゾチックアニマルの診療を幅広くしたいという想いがより強くなっていきました。
獣医師としてまだ駆け出しですが、精一杯勉強して多くの患者さんの助けになれるよう頑張ります。

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