レッグ・ペルテス(大腿骨頭壊死症)のあずきちゃん

朝晩、冷え込んできました。
冷え性の院長は毎年この時期から悩まされています。昨年はショウガ紅茶、養命酒と試しましたがあまり効果なし。
今年はそこに黒酢と黒糖、酒粕などを追加して、何とか冬を乗り越えたいと思います(冷え性の解決法をご存じでしたら是非教えて下さい)

今回は、レッグ・ペルテス病のあずきちゃんをご紹介。
片足をつかなかったり、腰の周りを触ると痛がったり、その結果として太ももの筋肉が細くなったり。
成長期(5ヶ月〜1歳)の子犬のような症状が認められた場合には、レッグ・ペルテス病を疑います。

あずきちゃんも、まさに上記の様な症状で来院されました。
そのときのレントゲン写真がこちら(上、右)。
向かって左側の大腿骨頭が明らかに変形しています。

この病気は、壊死して痛みを起こしている大腿骨頭を切除することで治療します。
骨頭をとってしまって大丈夫?と心配になるかもしれませんが、術後1〜2ヶ月もすればきちんと歩けるようになります。

手術の写真はこちら。
大腿骨頭を丁寧に露出したあと、骨手術専用のノミを使って慎重に切除していきます。
切り取った跡に引っかかりがあると治りが悪くなるため、骨やすりを使ってさらに整えていきます。

骨の手術は痛みが強いので、点滴で最低24時間は鎮痛薬を流しながら実施します。

その甲斐もあり、あずきちゃんは術後大きな痛みの兆候もなく無事に退院。
術後2週間くらいから少しずつ足をつくようになり、術後1ヶ月半くらいにはほとんど前と変わらない程歩けるように回復してくれました。

手術後、元気に歩いてくれているあずきちゃん。そんな姿を見せて貰えると、獣医という仕事をしていて良かったな、とつくづく思えますね。
あずきちゃん、これからもお元気で!Dog azuki surgery

 

この記事を書いた人

院長 伊村啓
院長 伊村啓
動物病院は、飼い主様と一緒に、大切な家族である動物たちの幸せを考え、不安や苦しみを解消する場です。検査もただ行えば良いという訳ではありませんので、必要な理由をきちんとご説明した上で進めていきます。筋道を立て、とにかく分かりやすく説明する事には特に力を入れています。

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