ミニブタの去勢手術(手術画像あり)

あけましておめでとうございます。
年末年始の診療も今年で5年目。人医療と違い、動物病院は当番制はありません。
毎年年越しは、開けている病院が少ないので午前中のみの診療させていただいていますが、たくさんの急患と緊急オペとでパニックになりそうな忙しさ。
ひょっとしたらポックル動物病院が1年で一番忙しいのは正月じゃないかという年もありましたが、今年は比較的緩やかな混み具合で、無事に乗り切ることができてほっと一息です。今年も診療を通して地域の皆様のお力になれるよう、また獣医師として向上心を忘れずより良い治療を提供できるよう努力していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします!

さて今日の話題は、年末に去勢手術にきてくれたミニブタのすももちゃんのご紹介です。
来院時、生後6カ月齢ですでに8.4キロのすももちゃん。当院いろんな動物を診療していますが、ミニブタの来院の機会はあまり多くありません。
まだペットとしてあまり多くは飼育されていないためと思われますが、やっぱりミニとはいえ、大人になれば30キロは超えるであろう大型の動物なので、普及しづらいのかもしれませんね。
実は私の獣医人生は大動物診療から始まり、牛や馬や豚を家畜として診療していた経験があるのと、海外協力隊で赴任したトンガ王国が各家庭の庭で豚を飼っている国だったため、ブタには非常にご縁があります。なので久しぶりのミニブタとても嬉しくなりました。それにしても、すももちゃんの人懐こくて素直なこと!こんな可愛い子ブタちゃんは初めてです。スタッフみんなに愛想を振りまいてくれました。
さて、すももちゃんの去勢手術ですが、午前中にお預かりして昼からの手術になります。
お預かり後のすももちゃんには犬舎で待っていてもらいましたが、知らない場所なのにとてもリラックスした様子でした。
手術の時間になると、まず注射で鎮静鎮痛をかけます。
それから手術台に移動し、マスクでガスを送って寝かせます。
そして犬猫などの手術と同様に、各種麻酔モニターを設置して、術野の消毒を行います。
麻酔も安定していたため、小さめの鶏卵ほどの大きさの睾丸2個を摘出して手術はすんなりと終了。
鎮痛もしっかり効いていたためか覚醒時も暴れることも騒ぐこともなく、スムーズにお部屋に戻りました。
念のため傷口がおうちで化膿しないよう抗生剤もお渡しして無事帰宅。
その後、再診に来てくれたすももちゃん、傷口も良好に管理できて元気そうな顔をみせてくれました。
ミニブタはペットとして飼育する場合、攻撃性や臭いが強くなり一緒に暮らすことに支障がでることがありますので、早めの去勢手術をおすすめしています。
これからもすももちゃんが飼い主様のもとで幸せに暮らせますように!

この記事を書いた人

獣医師 伊村晶子
皮膚科認定の資格取得に向けて勉強中。子供たちに命の大切さを伝える活動もしています。ポックル動物病院も私自身も、動物と飼い主様のお力になれるようずっと成長し続けていきたいと思います。

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