フクロモモンガの去勢

みなさん、フクロモモンガという動物をご存知でしょうか?
大きさは手のひらサイズ、トップ画像を見てもらうとわかるように目がくりくりっとしていてとても可愛らしい動物なんです。
フクロと付くように、カンガルーみたいに雌のお腹には袋を持っていて、新生児を育てます。
また前肢から後肢にかけて飛膜がついていて、ムササビみたいに木から木へと滑空することができます。
夜行性で警戒心も強いので、なついている子とそうでない子がいますが、私もいつか飼いたいと思っている動物のひとつです♡

さて、フクロモモンガの今日はお豆ちゃん(♂)のご紹介。
お豆ちゃんは一緒に飼われている小梅ちゃん(♀)と仲良く暮らせるように、去勢手術をすることになりました。

まずは去勢の流れをご紹介。
麻酔をかけるので前夜から絶食してきてもらいました。
体重65gという小さな体のお豆ちゃん。
①酸素化してガス麻酔を入れる
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②モニターを付けて、術部の消毒

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③電気メスで切皮

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④レーザーでシーリング後、睾丸を切りとる
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⑤局所麻酔を垂らして皮内縫合(院長がつけているのは拡大鏡です)
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⑥術部にレーザー

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フクロモモンガの去勢で最も気を付けていることは術後の疼痛管理です。
それは術後に、自咬症といって、傷口を咬んでしまうケースが多いため、少しでも痛くないよう、このように電気メスやレーザーを駆使しています。

無事おうちに帰ったお豆ちゃん。小梅ちゃんと仲良くずっと元気で暮せますように!

この記事を書いた人

獣医師 伊村晶子
皮膚科認定の資格取得に向けて勉強中。子供たちに命の大切さを伝える活動もしています。ポックル動物病院も私自身も、動物と飼い主様のお力になれるようずっと成長し続けていきたいと思います。

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