さよならとらえもん

皆様、今年もあと少しですね。
今年も、沢山の飼い主さんと動物さんたちに出会わせてもらいました。
なにぶん待合室が狭く、混み合っていることも多い病院でいつも恐縮なのですが、皆様に支えられて今年も無事に年末を迎える事が出来ました。
心よりお礼申し上げます。皆様が良いお年を迎えられます事をお祈りしています。

また開院以来、お正月は病院を閉めず診療をしておりましたが、今年は12月30日から1月3日まで、休診となります。
お問い合わせやご予約は1月4日以降でよろしくお願いいたします。

さて、ここからが本題です。今年最後のブログに、悲しい話題で皆さんすみません。
でも、今年のうちにはブログにしようと決めていましたのでご容赦下さい。

先月、11月8日に、愛猫とらえもんが天国に行きました。

私が獣医師になって2年目。初めて勤務させて頂いた病院で、「駐車場で骨折している猫がいる、引き取って治してくれ」という事で連れ込まれたのが、とらえもんでした。
上手いこと病院の猫としての地位を得たとらえもんを、8年前に引き取らせてもらって一緒に過ごしてきました。

獣医師2年目から、今年まで、はや14年間ほどの付き合い。

以前の病院では
多くの実習生に噛みつき血祭りにあげ、
多くの獣医師やスタッフの手にも穴を開け、
その仕返しにいろんなかぶりものやコスプレやイタズラを強制され、
スタッフルームでスタッフのお膝に乗らせてもらって一緒にお昼を過ごしてきました。

自宅に引き取ってからは、
急に甘えっ子になったようで毎日お布団に入ってくるようになり、
でも変わらず何人かのスタッフや息子達を血祭りにあげ、
耳血腫になったり、歯の処置をされたり、エコー検査の練習台になったり、新入り猫ろくちゃんにやたらといじめられたり。
彼なりに大変ながら、幸せな毎日だったと確信しています。

勤務医をしていた時から開業してからも、常にとらえもんがそばにいてくれました。
腎臓が悪くなってからもずっとお布団で一緒に寝てくれていたとらえもん。
でも、ついにお布団にも入ってこなくなり、最期は家族みんなで見守る中で眠らせてあげました。

やっぱり、悲しみはあります。
でもやれることは全部してあげました。

最期の最期、もうほとんど力も残っていないのに、何故かとらえもんは私の指に思いっきり噛みつきました。
「俺の事忘れるなよ!」って事だったのでしょうか。
とらえもんの治療の日々から、飼い主さんの気持ちや病気の動物たちと向き合う事の大切さをもう一度教えてもらった気がします。

とらえもん、ずっとそばにいてくれてありがとう。
天国のあったかいお布団で、また会えるのを楽しみにしています!

そして暗いお話を最後まで読んで下さった皆様、ありがとうございました。
それでは良いお年をお過ごし下さい。

来年もポックル動物病院一同、頑張って行きたいと思います。

この記事を書いた人

院長 伊村啓
院長 伊村啓
動物病院は、飼い主様と一緒に、大切な家族である動物たちの幸せを考え、不安や苦しみを解消する場です。検査もただ行えば良いという訳ではありませんので、必要な理由をきちんとご説明した上で進めていきます。筋道を立て、とにかく分かりやすく説明する事には特に力を入れています。

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