重症熱性血小板減少症(SFTS)とは?

いよいよ北海道にも夏が来たな…!!と感じている看護師の植松です!(*_*;)

暑い日が続いておりますので、皆様もペットちゃんも熱中症にはお気をつけくださいね!

今回は、最近ニュースでも話題になっている危険な感染症「SFTS(重症熱性血小板減少症候群)」についてご紹介します。

この病気はSFTSウイルスにより引き起こされ、動物にも人にも感染する人獣共通感染症となってます。

そして、このウイルスは主にマダニを介して感染します。(下の画像は当院で除去処置をした際のダニです)

この病気は特に犬よりも猫が感染してしまうと非常に危険です。

猫の場合はこのウイルスに弱く、症状がでてから急速に悪化して亡くなってしまうケースもあります。

マダニに噛まれた猫で以下の症状が出た場合は要注意です。

・元気消失(ぐったりして動かない)

・発熱(40℃以上の高熱)

・食欲不振、嘔吐

・出血傾向(内出血や、歯茎からの出血など)や黄疸

・けいれん・神経症状(ふらつきや意識障害) ※末期症状

ちなみに犬も感染した場合に猫よりは症状が軽いといわれていますが、重篤になる可能性が0というわけではありませんので、マダニに咬まれてしまったら病院をご受診いただくことをお勧めします。

最初のお伝えした通り、この病気は人にも感染します。

感染した猫の唾液や排泄物などから移り、最悪の場合命を落としてしまうこともあるので、飼い主様もこの病気が疑われる時は注意が必要です。

では、この病気を予防するにはどうしたら良いでしょうか?

まずは、予防薬を定期的に使用していただくことがお勧めです。(ダニがいる時期、5〜11月ごろまで)

猫ちゃんの場合、内服タイプのお薬だと投薬が難しいと悩まれる飼い主さんも多いかと思います。

こちらの商品は液体タイプのお薬を背中に滴下するだけなので、とても簡単に行うことが出来ます。

また、予防できるものがノミ、マダニ以外にもフィラリア、猫回虫や猫鉤虫というお腹の虫にも効果があります。

さらに!毎月の予防ではなく、3ヶ月に1回と頻度も少ないのも魅力的です。

他の予防方法としては猫を外に出さないこと、特に草むらや山林などは要注意です。

ただし、外に出さない猫だから安心というわけではありません。人がそういった場所に行く機会があれば、結果的に家の中に連れてきてしまう場合もあります。

そういった意味では予防薬を使用していただくのが1番ベストです!

当院でも今年の5月頃からマダニがついてしまって来院される患者さんがいました。

ちなみに犬や猫にマダニがついてしまってもご自身で取ることはしないで、必ず病院を受診してください。

北海道も年々気温が上がり、マダニなどの虫が発生する時期も早まってきていますので、ご注意くださいね。

まだ予防をしていない方やご不安なことがありましたら、病院までお気軽にお問い合わせください。

この記事を書いた人

愛玩動物看護師 植松(加藤)
小さい頃から猫がいる環境で過ごしたのをきっかけに動物が大好きになり、動物看護師を目指すようになりました。
現在は動物看護師として立場に加え、病院の運営や業務の効率化にも携わっています。
飼い主さまや大切なご家族である動物たちが安心して通えるように看護の面はもちろん、病院の環境づくりにも力を入れておりますので、何か気になることやご相談などありましたら気軽にお声がけいただければと思います。

関連記事

  1. 動物の輸血事情あれこれ

  2. ペットをお迎えする前でもご来院下さい!

  3. わんにゃんドックはじめます!

  4. 猫とのコミュニケーション

  5. 猫の肛門腺について

  6. 転ばぬ先の…

最近の記事

カテゴリー

アーカイブ
PAGE TOP