こんにちは。7月はわりと涼しい日が多かったことが嬉しい新岡です。おかげさまで、体力の有り余っている息子を外に連れ出すことができていました。
しかし8月に入ると日中は気温が高く、夏が本気出してきているな…と感じております。
今回はそんな暑い時期に気になる、猫ちゃんの水分補給についてです。
●猫の水分補給、足りていますか?
暑い季節になると気になるのが、猫の水分不足です。
猫はもともと、犬などに比べて自発的にたくさん水を飲む動物ではありません。
特に、ドライフードを中心に食べている猫や、暑さで食欲が落ちている猫は、水分不足にならないよう注意が必要です。
今回は猫に必要な水分量の目安、水分をとってもらうための工夫、ご家庭でできる脱水チェックについてご紹介します
●そもそも、なぜ猫はあまり水を飲まないの?
「猫はあまり水を飲まない」と感じることはありませんか?
猫はもともと、少ない水分を効率よく使うのが得意な動物で、尿を濃縮して体内の水分を節約する能力に優れています。
その背景には、祖先の生活環境が関係していると考えられています。猫の祖先とされるリビアヤマネコは乾燥地帯で暮らし、小動物を捕食していました。獲物には水分が多く含まれていたため、食事から必要な水分の多くを補っていたと考えられます。
そのため猫は、犬などと比べて積極的に水を飲む習慣が少ない傾向があります。
また、水の鮮度や温度、器の形や材質、置き場所などにも敏感で、環境によって飲水量が変わることもあります。
つまり猫は「水を飲むのが苦手」というより、食事から水分を得ることに適応し、水へのこだわりも強い動物といえます。
しかし現代ではドライフードが主流となり、食事から摂れる水分が少なくなっています。
そのため、食事以外から水分を補えるよう、猫が自然に水を飲める環境を整えてあげることが大切です。
●猫に必要な水分量はどのくらい?
猫が1日に必要とする総水分量は、ひとつの目安として体重1kgあたり約50mL程度と考えられています。
また、必要エネルギー量(DER)と同程度のmL数を、1日に必要な水分量の目安とする考え方もあります。
例えば、4kgの猫なら、総水分量は1日約200mLがひとつの目安です。
200mlも飲ませないといけないの?!と驚かれてしまうかもしれません。ですが、大丈夫です。
猫は、飲み水だけでなく、フードに含まれる水分などからも水分を摂取しています。
例えばウェットフードは水分を多く含むため、ウェットフードを食べている猫では、飲み水が少なく見えても食事から十分な水分を摂れている場合があります。
一方、ドライフードは含まれる水分が少ないため、飲み水から摂る水分の割合が大きくなります。
そのため、「4kgの猫だから、毎日200mLの水を飲まなければいけない」という意味ではありません。
必要な水分量は、食事内容、気温、活動量、年齢、体格、健康状態などによっても変わります。
また、腎臓病や心臓病などの疾患がある場合は、水分管理について個別の対応が必要になることがあります。
●水を飲んでもらうための工夫
「うちの子、あまり水を飲まない……」という場合は、猫自身が「ここなら飲みたい」と思える環境を作ってあげることがポイントです。
猫によって水の好みは意外と違うので、いくつか試してみましょう。
- 水の「動き」を利用する
流れる水に興味を示す猫には、循環式の給水器が向いていることがあります。
水が動くことで興味を持ち、飲水のきっかけになることもあります。
- 水の温度を変えてみる
猫によっては、冷たい水よりも室温程度の水や少しぬるめの水を好むことがあります。
特に寒い時期は、水が冷えすぎていないか確認してみましょう。
- 食事と水の場所を少し離してみる
食事のすぐそばに水があることを嫌がる猫もいます。
フードの匂いや食べかすなどが気になる場合もあるため、食事場所とは少し離れたところに水を置いてみるのもひとつの方法です。
- 家の中に水飲み場を増やす
水飲み場が1か所だけだと、猫がそこまで移動しないこともあります。
猫がよく過ごす部屋やお気に入りの場所など、生活動線の中に複数の水飲み場を用意してみましょう。
- 猫が好む器を探してみる
器の素材や形によって、水を飲む量が変わる猫もいます。
陶器やガラスなど、匂いが残りにくい素材を好む猫もいます。
また、ヒゲが器の縁に触れるのを嫌がる猫には、口が広く、浅めの器が向いている場合があります。
器の高さも猫によって好みがあるため、床置きだけでなく、少し高さのある器を試してみるのもよいでしょう。
- 水は「いつでも新鮮」に
猫は新鮮な水を好む傾向があります。
水そのものだけでなく、器のぬめりや汚れもチェックして、こまめに洗浄・交換しましょう。
- 香りを利用してみる
どうしても水を飲んでくれない場合は、食塩などを加えていない肉や魚のゆで汁を少量利用する方法もあります。
ただし、味のついた人間用のスープや調味料は避けましょう。
- 暑い時期は氷を試してみる
氷を浮かべると、触ったり遊んだりするうちに水を飲む猫もいます。
- 食事から水分をとる方法も
ウェットフードはドライフードより水分を多く含むため、食事から水分を摂取する方法もあります。
普段ドライフードを食べている猫では、食事の一部をウェットフードにすることで、水分摂取量を増やせる場合があります。また、食事に少量の水を混ぜる方法が合う猫もいます。
ただし、療法食を食べている猫の場合は、フードの変更や水分の加え方について獣医師に相談しましょう。
●ご家庭でできる脱水チェック
猫が脱水しているかどうかを家庭で正確に判断するのは難しいですが、普段と違う変化がないか確認することはできます。
- 元気がない
- 食欲が落ちている
- 水を飲む量が減っている
- 尿量が少ない
- 歯茎が乾燥している
- 目が落ちくぼんで見える
- 皮膚の弾力が低下している
よく知られているのが、皮膚を軽くつまんで戻り方を見る「皮膚ツルゴール」です。
脱水の早期発見には役立ちますが、皮膚の弾力性は年齢や体型、皮下脂肪などによっても変化するため、ツルゴールだけで脱水の有無や程度を判断することはできません。
「皮膚がすぐ戻ったから大丈夫」と自己判断せず、気になる症状がある場合は動物病院へご相談ください。





