猫と暮らす

こんにちは!ここ最近の降雪に参っている新岡です。通勤のたびに、雪のない地面を歩きたい…と思ってしまいます。春が待ち遠しいです。

今回は、猫の飼育環境についてご紹介したいと思います。
猫は犬と違って散歩に出かけることはなく(リードをつけてお散歩に出かけている子もいますが)、ずっと同じ環境で過ごすことになります。その子にあった適切な環境をつくってあげたいですね。

まず、生活スペースについてです。
猫は高いところで活動したり、単独でいることを好む傾向があります。そのため、キャットタワーやキャットウォーク、棚などで高さのある空間を作ってあげることは大切です。

その上で、多頭飼いであってもそれぞれが他の子と距離がとれて1匹になれるような居場所づくりが必要になります。猫は刺激や環境の変化などに対して全身を隠そうとするため、段ボール箱など箱型の居場所やキャリーケースを用意してあげましょう。

普段の隠れ家としてキャリーケースを使っていると、病院に行くときや災害時などに抵抗なくキャリーケースに入ってくれやすいというメリットがあります。

うちではこのようなタイプのキャリーケースを隠れ家の一つにしています。扉が取り外せるので、部屋に置いている間は扉を外しておくと閉まってしまったりする心配がなく安心です。
床材に関しても、高い場所で活動する猫にとっては飛び降りた時の負担を軽減できるようなクッション性のある床材が望ましいです。カーペットは滑りにくくてよいですが、毛足の長いものだと爪が引っかかってしまったりするので注意が必要です。あまり大きな段差はないような家具の配置にすることも気をつけた方が良いでしょう。

次に、猫には欠かせない爪とぎについてです。
猫は縄張りを示すためにマーキングをします。排泄物でのマーキングだけでなく、手のひらにある皮脂腺から分泌されるフェロモンを爪とぎによって付着させることで、マーキングをします。また、爪の新陳代謝の一部として古くなった爪の表面を剥がす役割も担っています。爪とぎが上手な子の爪は、細く鋭くなっているのです。高齢だったりで爪とぎをあまりしていない子の爪は太くなっており、切るとボロボロと崩れるように剥がれてしまうことがよくあります。

爪とぎにはこのようにきちんと役割があり、やめさせることはできません。ですが、猫と暮らす上でどこでも爪とぎをされてしまうと困ってしまいますよね。

一つの対策として、数箇所に爪とぎを設置することが大切です。爪とぎの素材にも好みがあり、ダンボール・麻・綿・カーペット生地など様々なものが売られています。うちの猫はキャットタワーに付いている麻の爪とぎが大好きで、だいたいそこで爪を研ぎます。次に好きなのはダンボールで、このようにちょっとした寝床にもなるような形のものを使っています。

伸びをしながら爪とぎをしたい子向けに背の高いタイプがあったり、好きな素材に付け替えられるポールタイプがあったり、角で爪をとぎたい子向けにコーナー型だったりと探すと豊富に種類があります。その子の好みのものを設置してあげて下さい。

最後に室温管理です。
猫の祖先は気温が高く乾燥した地域に暮らしていたと考えられ、基本的には暑さや乾燥には強いとされています。猫は犬と同じように浅くて早い呼吸を繰り返す浅速呼吸で体温調節をしますが、暑い時は涼しい場所に移動してじっとしていることが多いため、犬ほどはみられません。また、頻繁な毛繕いで体表に付着した唾液が気化して体温を下げるという報告もあるようです。ですが、人よりも体温調節は苦手であり、高温多湿の環境では注意が必要です。一般的に適切とされる室温は21度〜26度前後、湿度は40%〜60%です。

次回はトイレ環境についてご紹介します。

この記事を書いた人

動物ケアスタッフ 新岡未結
動物ケアスタッフ 新岡未結
6年間ペットショップに勤めていましたが、動物看護に携わりたいと考えるようになり病院で働くことに。飼い主様の不安に寄り添い、少しでも安心して動物を預けていただけるよう努力していきます。

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