皆さんこんにちは!
朝晩すっかり涼しくなりましたね。
もうサンダルって終わりですか?動物看護師沢田です。
さて私が力を入れて学んでいる救急救命治療という分野から、オンラインセミナーで得た知識を少しご紹介したいと思います。
救急救命、特に心肺蘇生についての講義の中で、蘇生処置をしながら原因治療を同時に進める事が重要だという話がありました。
心肺停止の原因は様々ですが、直接的な原因となっている物を迅速に診断、治療できれば蘇生率を上げる事ができます。
具体的には血液検査や超音波検査を行う事でいくつかの原因となる疾患を特定する事ができると言われています。
血液検査の中でも推奨されていたのが血液ガス分析装置を用いた検査です。
当院で使用している機器はこちらです。
わずか0.1mlという少量の血液で複数の項目を短時間で測定する事ができます。
コンパクトで持ち運びもできるため、救急の現場では重宝されています。
緊急時には低血糖の状態に陥りやすいと言われています。
血液ガスでは低血糖を診断するための血糖値、電解質など緊急時に異常が起こりやすい項目と、体が酸性に傾いているか、アルカリ性に傾いているか、血液に酸素がどのくらい含まれているかなど多くの情報を得る事ができます。
また、血糖値のみを測定する機器もあり、こちらの機器は1滴の血液で45秒以内に血糖値を測定する事ができます。
糖尿病の子の血糖値モニターでも使用しています。
蘇生処置中は心臓マッサージを続けなければいけないため、体が揺れている状況で採血しなければいけない事、緊急時には血圧も低下している事もあり、採血が難しい場合もありますが、それによって治療が可能な病態を特定できるのはすごく有意だなと思いました。
心肺蘇生処置を行っても、自己心拍再開を達成できない場合も多くありますが、少しでもできる事を増やす事で、蘇生率を上げていく事ができたらなと思います!
この記事を書いた人
- 知らない環境では動物も飼い主様も不安な気持ちになる事も多いと思います。そんな不安な気持ちに寄り添い、安心して帰ってもらえるような看護を目指しています。飼い主様と動物が幸せに暮らしていくためのベストな方法を、いっしょに考えていきたいと思っています。
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- 2024年9月5日犬心肺蘇生時の迅速検査
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