冬の猫の疾患といえば、、、?

こんにちは!愛玩動物看護師の三瓶です♪

一気に雪が積もり北海道の冬らしくなってきましたね( ; ; ) 

お休みの日は布団にくるまる生活が続いております笑


冬と言えば猫ちゃんの排尿トラブルが多発する時期となります!


排尿トラブルにも種類がございまして

・膀胱炎

・尿道閉塞

・尿路結石

と大きくわけて3種類あります。


今回は尿路結石についてお話します。


尿路結石といってもいくつか種類があります。
●腎結石●
文字通り腎臓にできた結石のことをいいます。腎結石の恐ろしいところはあまり症状を伴わない所にあります。血尿と腎機能低下があげられますがそう多くは無いでしょう。また、腎結石由来の血尿の場合は膀胱炎とは異なり、頻尿や排尿痛が見られないことも特徴です。

●尿管結石●
腎臓と膀胱をつなぐ尿管にできた結石のことをいいます。尿管はもともとがとても細いのでそこに結石が詰まってしまうと劇的に症状がでます。猫ちゃんは人間みたいに痛みを伴う場合が少なく、気がついたら尿路閉塞になり急激に体調が悪化します。例えば、元気・食欲の低下から虚脱、昏睡、けいれんと繋がり最終的に死に繋がることもあります。

●膀胱結石●
尿を溜める膀胱にできた結石のことをいいます。膀胱は膨らむことができるので小さい結石であれば症状がでないまま数年間も結石をもったまま過ごしている子もいます。主な症状は頻尿と血尿、排尿痛、トイレ以外の場所での排尿、腹部を気にして舐めるなどあります。

●尿道結石●
こちらも文字通り尿道にできた結石のことをいいます。中でも雄猫の尿道は細くて長く、陰茎の近位でS字状に湾曲してるためとても閉塞が起こりやすいです。代表的な症状に「トイレに行くが、排尿ができない」とあります。他にも頻尿、血尿、排尿痛などあげられます。

  〜代表的な尿路結石成分〜


ストルバイト

罹患するリスクが高い例

・5歳未満

・雄

・肥満

・飲水量が少ない

・高マグネシウム食 etc…


大きな特徴として1度結石が形成されても食事療法で溶解させることが可能です!


シュウ酸カルシウム

罹患するリスクが高い例

・7歳以上

・雄

・ペルシャ、ヒマラヤン、バーミーズ

・肥満

・飲水量が少ない

・高ナトリウム食、高カルシウム食、高シュウ酸食 etc…


こちらはストルバイトと違い、溶解することはないので外科的に摘出することになります。


尿酸塩

罹患するリスクが高い例

・高齢

・肝門脈体循環シャント

・肝機能障害

・飲水量が少ない

・高タンパク食 etc…


前の2つに比べるとこちらは発症率は低いことが特徴です。

‪?予防法はあるの‪?


症状のことばかりで予防できるのかどうか気になりますよね?


予防法はしっかりとあります!

しかし、その結石の種類や疾患によって発生原因が異なるため100%防ぐことは大変難しいです!


まず始めにできることは食事内容を見直すことです!

尿路結石用の療法食は予防にもなります。しかし、結石によっては逆効果になることもあるので療法食を試す方は1度診察に来ていただく事をオススメします!


次に飲水量を増やすことです!

ご紹介した中で、飲水不足で罹患するリスクが高いものがいくつかございました。飲水量が増えることで尿量が増え、結石成分の濃度が低くなります。

飲水量を増やすためには常に新鮮で清潔な水を与える、流水やお湯など様々なタイプの水を用意するなど色々と方法がございます。ぜひ試して見てください!

この様に様々な排尿トラブルがございます。色々と発症する症状がございますがやはり1番気にかけて頂きたいのは「排尿ができているか」というところでございます。排尿が停止し、「1日様子見てみるか・・・」という考えはとても危険ですので少しでも迷うことがございましたらご気軽にご連絡ください♪

そしてなんと!!!

当院では2月、3月に猫ちゃんの健康診断のキャンペーンを行っております!

三つのコースに分かれており、猫ちゃんと飼い主様に合ったものをご紹介しますので気になった方がいましたらご予約ください♪

参考︰猫を極める本      猫の解剖から猫にやさしい病院づくりまで

この記事を書いた人

愛玩動物看護師 三瓶
中学生の頃に猫を飼い始め、この業界に触れとても興味を持ち動物看護師を目指すようになりました。現在猫1匹とにぎやかに暮らしています!
飼い主様や動物たち皆が幸せに暮らせるよう誠心誠意サポート致しますので気軽にお声がけ下さい!!

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