モルモットの三大疾患③

夏用布団が気持ち良く、休日はついつい寝すぎてしまう獣医師榮藤(谷)です。

モルモットの三大疾患最終回、今回は「尿路結石症」のお話です!

頻尿、排尿時の疼痛、血尿、尿が出ない…そんな症状がみられた時には尿路疾患のひとつとして結石症の可能性があります。無症状のケースもあり、健診や他の疾患の検査時に偶発的に発見されることもあります。
また、モルモットちゃんは痛みに弱く、排尿痛から食欲不振を起こすこともあります。

遺伝的な要因、代謝の異常、栄養の問題、飲水不足、細菌感染などが原因として考えられていますが明確なことは分かっていません。
尿路結石の主成分はカルシウムを主体としたもので、一般的にはカルシウムやビタミンDの摂りすぎが結石の形成に関与すると考えられています。

疑わしい症状がある時には、尿検査やレントゲン検査、超音波検査を行います。
尿検査では血液の混入の有無を、レントゲンや超音波検査では結石の有無、またその場所を特定します。また結石により尿管閉塞を起こしていないかどうか確認します。
さらに腎疾患の併発にも注意が必要のため、血液検査で腎機能等の評価を行うこともあります。

小さな結石であれば自然に排出されることも少なくありません。
しかし、排尿時の痛みや食欲不振といった症状がある場合、自然排出が期待出来ない大きな結石や尿管閉塞を起こしている場合は外科的に摘出する必要があります。
手術方法は、結石が形成されている場所によっても異なります。

さて結石が除去出来てひと安心。とも言い切れず…実は、治療後に再発するケースが多いんです。
治療後も飼育環境に注意を払い、定期的な検査を受けましょう。また、付随して腎疾患が起こっている場合は命に関わることもあるので要注意です。
予防といってもなかなか難しいものですが、おうちでは以下のような点を意識すると良いかと思います。
・カルシウム含有量の少ない食事を与える・・・アルファルファは控え、イネ科の牧草(チモシーなど)を与えましょう。モルモット専用のペレットを与えましょう。
・会陰部周囲が糞尿で汚れるのを防ぐ・・・特に長毛種の子で尿路感染症の予防として被毛を刈ることも有効です。またケージや床材の衛生面に気をつけましょう。
・飲水量が少なくなっていないか観察する

普段からおしっこは安定して出ているかな?お水は減っているかな?と気にかけてあげましょう。気になる症状がある際には早めの受診をおすすめします。
また尿検査は液体の状態で持参いただく必要があります。ご協力お願いいたします!

尿道結石が見つかったつむちゃん。麻酔下で陰部を3mm程切開し、結石を細かく崩しながら摘出しました。
術後のレントゲン画像です。その後も排尿トラブルなく落ち着いて生活してくれているとのことです。

この記事を書いた人

獣医師 榮藤
ハムスターを飼っていたことから、エキゾチックアニマルの診療を行う獣医師になりたいと考えるようになりました。大学在学中にはすっかりモルモットの虜となり、現在は2匹のモルモットとともに暮らしています。
動物たちと飼い主様に寄り添う獣医師になれるよう、日々精進してまいります。

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