なるにはシリーズ第3弾、今回は当院のトリマー植村さんに取材してみました。
わんちゃんをカットで可愛くするトリマーという仕事に憧れる人は多いのではないでしょうか。
実は私も過去に憧れを抱いていた者のひとりとして、どうしたらトリマーになれるのか、適性ややりがい、仕事の流れなどを聞いてみました!
本日のわんちゃんはモコちゃん。チワワ×トイプードルのミックスちゃんです。
まずトリマーという国家資格はないので、技術があればできる仕事です。
ただ植村さんの持っているJKC公認トリマーのような、民間のライセンスがいくつもあるそうです。
そのため技術があれば、とはいえ1~3年間の専門学校に通って、このような資格をとって就職する人がほとんど。
そして就職後も1人前の仕事ができるようになるには、とにかく頭数をこなすこと、そして色んな人の技術を見て勉強して技術向上していかなければなりません。
ご覧のように、何種類ものハサミやコームを持ち替えては、素早くカットしていきます。
かがんだり、いろんな角度から見たり、一定の姿勢で切り続けたり・・・見ているだけで腰や肩の負担が心配されますね。
犬好きなのはもちろん、器用さやセンスも必要とされるお仕事です。
お預かり後の流れとしては、獣医が皮膚や耳の検査、洗浄をした後トリム室に入ります。
1、爪切り、バリカン(足回りなど)、ひげのカット
2、シャンプー(2回)、必要な子は薬浴
3、ドライヤー(ブロアーで水を飛ばした後、ハンドドライヤーでブラッシング仕上げ)
4、全身カット
ということで、カットに入るまでにもたくさんの準備段階があります。
なぜシャンプーするの?と思うかもしれませんが、汚れを取り、縮れた毛を根本から立たせないと、カットの質が全然違ってしまうんだそうです。
大変なところは、飼い主さんのオーダーを正確にとらえるところ。人は美容院でカットしながら伝えるられますが、わんちゃんの場合、お預かりの時に全身のオーダーを把握しなければなりませ ん。飼い主さんの思い描く姿に近づけられるよう、気を遣っているそうです。
またみんながジッとしてくれるわけではないので、咬む子や動いてしまう子に怪我をさせないことに苦労することもあるそうです。
こうして約2時間かけて仕上がったモコちゃんがこちら。
飼い主さんに「かわいくなったねー!」と喜んでもらえるのが何よりのやりがいだそうです。
またモコちゃんも初めて来た頃は、マラセチア性皮膚炎で薬浴をしていたのですが、トリマーさんのおかげでかゆみが治ったり、薬が減らせたりするので、そういう子の姿をみれるのもうれしいものです。
いかがでしたか?トリマーさんのお仕事はとても大変そうですが、とても魅力的なお仕事ですよね!
この記事を書いた人
- 皮膚科認定の資格取得に向けて勉強中。子供たちに命の大切さを伝える活動もしています。ポックル動物病院も私自身も、動物と飼い主様のお力になれるようずっと成長し続けていきたいと思います。
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