涼しい日も増えてきましたね。
それにしてももう10月なのに、半袖で過ごせる日がまだ続いている事に違和感を感じている院長です。
毎年書いていますが、寒くなっていく事に寂しさも感じつつ、大好きなスキーの季節が近づいてくる事にワクワクする気持ちでいます。
今回はデグーの鼻腔内病変についてご紹介します。
ご紹介するのはデグーのチップ君。
呼吸が苦しく、ご飯が食べられなくなってしまったということで当院を紹介頂き、来院してくれました。
レントゲン検査の結果、重度の消化管内ガスが確認されます。
これは鼓腸症といい、鼻詰まりで呼吸ができないことが原因で空気を飲み込んでしまって起こります。
このままでは危険なため、CT検査を実施し、早期の外科手術を行うことに。
CT画像ではチップ君の鼻腔の右側に白い病変がみられており、鼻が詰まっている事が分かります。
手術では鼻の上に穴を開け、鼻の内部の病変を取り除きました(円鋸術といいます)。
下の画像が、手術中の画像です。
鼻を開ける手術は出血も多く、リスクの高い手術でしたが、チップくんは無事に乗り切ってくれました。
術後の回復は順調で、呼吸も楽になり、ご飯を自分で食べるようになりました。
手術4ヶ月後の様子がトップ画像です。呼吸は安定しており、体重がなんと1.5倍にもなり、とっても元気に過ごしています。
デグーやジリスでは、始めに鼻の音(プップッという音)から症状がスタートすることが多いです。
呼吸に異常が見られる場合は、早めにご相談ください。
この記事を書いた人
- 動物病院は、飼い主様と一緒に、大切な家族である動物たちの幸せを考え、不安や苦しみを解消する場です。検査もただ行えば良いという訳ではありませんので、必要な理由をきちんとご説明した上で進めていきます。筋道を立て、とにかく分かりやすく説明する事には特に力を入れています。
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