デグーの呼吸困難には要注意

今年の北海道、冷え込みの少なさは記録的だそうですね。
確かにまだ暖かい日が多いですよね。
そんな中、手稲山に一人で登ってきたのですが、久々過ぎて下りで膝を痛めてしまいました。
時間的には日没ギリギリで下山出来るはずが、なんと登山道の森の中で日が沈んでしまうという事態に。
誰もいない森の中で暗くなる、というシチュエーションはなかなか無いですし、ちょっとした物音にもビクビクしながらなんとか麓までたどり着けました。

今回は、デグーちゃんの呼吸困難について。
呼吸が悪い、といってご来院されるデグーちゃんのなかで、一番多い症状が「鼻の音がする」「くしゃみをする」など、鼻関連の症状です。

通常の動物なら「なんだ、鼻炎か・・・」で終わってしまうところ。
しかしながら、デグー・ハムスター・ジリスではかなり注意が必要なんです。

実はこの動物たちは、口で呼吸するのがだいの苦手。口呼吸をするとどうしても胃に空気を飲み込んでしまうのです。
すると、胃がパンパンになってしまい、ご飯が食べられなくなってしまいます。

 

鼻が苦しいだけなのに、放って置くと最悪命に関わる事態になってしまうのです。

ちなみに、このレントゲンがくしゃみと鼻づまりの症状で来院されたデグーちゃんのもの。

矢印の部分に注目してください。歯が伸びていることで、鼻の空気の通り道を圧迫しているのです。
(※さらに、丸で囲った部分には炎症による新しい組織が出来ていて、鼻腔を占拠しています)

このような状態になってしまったら、まずは抗生剤や消炎剤から使うのですが、反応が悪い場合がほとんど。
その場合は、ネブライザー治療(吸入治療)やレーザー治療を加えていきます。
それでも、呼吸が苦しくて体重が減ってしまう場合には、最終的にはおでこに穴を開ける手術をする場合もあります(写真)。

ではこうならないために、どうしたらよいのでしょうか。

答えは、「歯の健康を維持する」、という所に尽きます。
デグーちゃん(他の動物もですが)は、特にケージをガジガジとかじる癖がある子が多いですよね。
それをずっと続けさせてしまい、歯が折れてしまったり、歯に力がかかりすぎてしまったりすると、不正咬合になってしまいます。
そうなると、上の様な歯の状態になってしまう危険性が極端に上昇してしまうのです。

人なつこくて、ご飯の催促に出てきてケージをかじる場合もあるかもしれません。
でもその行動、実は今後の健康に凄く悪影響をおよぼしてしまう場合もあるんです。

万が一、鼻から「プスプス」「キュッキュッ」というような音がずっと聞こえるようになってしまった場合には、
様子を余り見ず、病院に来て頂くようにお願いしますね。

この記事を書いた人

院長 伊村啓
院長 伊村啓
動物病院は、飼い主様と一緒に、大切な家族である動物たちの幸せを考え、不安や苦しみを解消する場です。検査もただ行えば良いという訳ではありませんので、必要な理由をきちんとご説明した上で進めていきます。筋道を立て、とにかく分かりやすく説明する事には特に力を入れています。

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