エキゾチック動物学会で発表をしてきました

日本獣医エキゾチック動物学会に参加してきました!

3月20日、東京・大崎で開催された「日本獣医エキゾチック動物学会」に参加してきました。
この学会は、犬猫以外の小動物(たとえばウサギ、フェレット、ハリネズミ、鳥類、爬虫類など)のいわゆる“エキゾチックアニマル”を診療対象とする獣医師たちが全国から集まる貴重な機会です。

今回も全国各地から熱意あふれるエキゾチック動物の専門家が集結し、それぞれの知見や経験を共有し合う、活気のある学会となり、参加者も非常に多く席が足りなくなりそうなほどでした。
エキゾチック動物の医療は、犬猫に比べるとまだまだ情報も研究も発展途上です。
そのため、臨床の現場に立つ獣医師同士が知見をシェアし合い、知識を循環させていくことがとても重要なのだと、改めて実感しました。

実は少し前から風邪をひいており、当日は喉の調子が最悪…。ガラガラでかすれた声ながら、ポスター発表を見に来てくださった先生方にできる限り価値のある発表にすべく頑張りました。
一緒に会場で参加していた蒲原先生、榮藤先生にも助けてもらい何とか終えましたが、最後にはさらに声がガラガラになってしまいました。

今回、当院からは「リチャードソンジリスの拡張型心筋症」についてポスター発表をさせていただきました。


拡張型心筋症ってなに?

拡張型心筋症(DCM:Dilated Cardiomyopathy)は、心臓の筋肉が薄くなってしまい、全体的に大きくなる(拡張する)病気です。その結果、心臓の収縮力が低下し、血液を全身にうまく送り出せなくなります。
結果として、心臓内で血栓が形成されたり、肺に水が溜まったりという重い症状へ移行しまう疾患です。
犬やハムスターでは比較的よく見られる病気ですが、リチャードソンジリスで報告されるのは私たちが調べる限りこの症例が初めてです。


せっかくなので思い出に記念撮影してきました

学会発表はもちろん準備もあり、時間のかかるものですが、発表を診て下さった先生方から貴重なアドバイスを沢山いただけるため、発表した私たちにもとても価値のある時間でした。
この学会で学んだ事を糧に、改めて頑張ろう!そう思えた学会でした。

この記事を書いた人

院長 伊村啓
院長 伊村啓
動物病院は、飼い主様と一緒に、大切な家族である動物たちの幸せを考え、不安や苦しみを解消する場です。検査もただ行えば良いという訳ではありませんので、必要な理由をきちんとご説明した上で進めていきます。筋道を立て、とにかく分かりやすく説明する事には特に力を入れています。

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