インコを飼っているとよく耳にする「メガバクテリア症」。
名前から細菌の病気のように思われがちですが、実は真菌(カビの仲間)による感染症です。
正式には「Macrorhabdus ornithogaster」という微生物が原因で、「AGY(Avian Gastric Yeast)」とも呼ばれています。
🦜 どんな病気?
この微生物は胃に感染し、慢性的な胃炎を引き起こします。
特にセキセイインコでよく見られますが、他の鳥でも発生します。
🔄 どうやってうつるの?
主に口からの感染(経口感染)です。
- 親からヒナへの口移しのエサ
- 糞に含まれる菌の摂取
→多頭飼育(ペットショップなど)で広がりやすいのが特徴です
⚠️ こんな症状に注意
軽度な感染では症状が出ないこともありますが、進行すると以下のような症状が見られます。
- 嘔吐・吐き気(首を振る、口をもぐもぐする)
- 体重減少
- 未消化の餌が混ざった便(つぶ便)
- 元気がない・羽を膨らませる
- 黒色便(上部消化管出血のサイン)
🔍 診断方法
主に便検査(顕微鏡)で確認します。
便中の菌の量と症状の強さは比例せず、1つでも発見されると治療対象となります。
ただし、
→フンに菌が出ないこともある
→ 菌の量と症状の強さは一致しない
つまり
「前回の検査で陰性=安心」とは言えない病気です。

💊 治療について
メガバクテリアには抗真菌薬が有効です。
治療は一定期間しっかり続けることが重要。
当院でも、メガバクテリア症に感染した子は専用の治療プログラムを組んで行っています。
📈 予後(治りやすさ)
- ヒナのうちに見つかれば比較的治りやすい
- 成鳥で発症した場合は慢性化しやすい
🏠 飼い主さんにできること
- 体重を定期的に測る(とても重要)
- 便の状態をよく観察する
- 「なんとなく元気がない」を見逃さない
- 新しい子をお迎えしたらまず便検査!
⸻
メガバクテリア症は
✔ よくあるけど見逃されやすい
✔ 早期発見でしっかり治療できる
病気です。
日本のペットショップでも蔓延している病気ですので、新しい子をお迎えした際は、まず健康診断を行うことを推奨します。
この記事を書いた人
- セキセイインコの飼育から鳥の獣医師に憧れてこの道を志しました。飼い主さまと動物たちのお役に立てるよう日々努力してまいります。
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