頬袋、でちゃいました。

そろそろ、春の足音が聞こえてきました。
ぼたもちの散歩コースである前田公園の雪も少しずつ溶けてきて、お散歩しやすくなりました。

今回はハムスターの頬袋脱について。
ハムスターには、ご存じの通り頬袋というご飯を一時的に貯めておく袋があります。
写真のジャムちゃんも、頬袋がでてしまい戻らない、ということで当院にいらっしゃいました。

ジャムちゃんは2歳半と高齢のジャンガリアンハムスター。
脱出した頬袋は一部が乾燥して壊死しており、さらに浮腫をおこし戻らなくなっていました。

頬袋の脱出は頬袋自体の感染や腫瘍、頬袋を引っ張っている筋肉の損傷などが原因で起こります。特にジャンガリアンハムスターに良く発生する病気です。
一度脱出すると、自分で咬んだり引っ張ったりすることでどんどん悪化。壊死したり浮腫を起こしたりします。
ジャムちゃんは高齢ではありますが、このままでは日常生活もままならないため、全身麻酔をかけて手術をすることに。hamster cheek pouch suture

麻酔後に確認すると、壊死していたのは一部だけだったため、その部分を切除して縫合します。反転して出てきているものなので、元の位置に戻し、再脱出を防ぐため一時的に頬袋の入り口も同時に閉鎖します。
決して手術自体の難易度は高くありませんが、高齢の患者さんだったので特に麻酔に気をつかいました。
幸い麻酔・手術にも耐えてくれ、一週間の後には写真の通り元気な顔を見せてくれました。

頬袋脱は、一度出たら時間がたつにつれ悪化していきます。万が一、そうなってしまった際にはすぐに病院を受診するようにしてくださいね。hamster cheek pouch prolapse surgery

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