ペットをお迎えする前でもご来院下さい!

先日、NHKの番組で、ペットの購入に関するトラブルが増加しているという話がありました。
そこで取り上げられていた実例として、健康といわれて子犬を購入したけれど、先天的な病気が見つかり、ショップに電話すると他の子と交換すると言われ、すでに愛着のわいてしまった飼い主が結局治療費を払ったという話でした。

これを見て、以前かかっていた子ウサギちゃんのことを思い出しました。購入翌日から下痢をしてぐったりして来院し、亡くなってしまった残念なケースでした。もともと小さい品種のウサギちゃんでしたが、まだ生後1ヶ月ほどの幼く小さなウサギちゃん(体重300グラムもなかったと思います)。てのひらサイズでそれはそれはかわいい子でしたが、体が小さいということは、免疫力もまだ十分ついていない場合があるということなのです。
その時に飼い主さんは、亡くなったあとにわざわざ来院してくださり、『家に迎えて数日だったので、この子になにもいい思いをさせてあげられないまま亡くならせてしまったことが悔やまれる。自分のような想いをする人がないように、病院からも情報発信してほしい』とおっしゃっていました。その優しいお気持ちはぜひ汲み取りたいのですが・・・どうやって発信したものかと悩んでいました。

その番組に出演していた獣医師から、ペットを飼う時の注意点が以下4つ、
①ショップの環境はよいか、幼すぎる動物を扱っていないか
②だっこ作戦にのせられて衝動買いしないこと
③その子を生涯飼っていく上でどんな病気になりやすいか
④健康という根拠(どんな予防や検査をしているのか)納得いくまで説明してもらうこと

とても参考になる内容だなと思ったので、今回ブログに取り上げさせてもらいました。

どんな病気になりやすいか。どんな検査をしてれば安心で、どんな予防が必要か。
一番知っているのは獣医師です(そうでなければならないはずです)。

私たちは多くの人に動物との生活を楽しんでもらいたいと思っています。
そのためには、飼い主となる人に正しい情報を伝え、そして不幸な動物を減らすことが必要なのです。
そこで、初めて飼う動物の時にはぜひ事前に当院にご相談に来ていただければと思います。

小さな動物ほど、そして特殊な動物ほど、飼育方法を間違うと命取りになるケースがあります。
正しい知識を元に、お家を整えて迎えられるよう準備しましょう。
動物病院は病気の時に動物を連れて行くものという概念にとらわれず、動物なしでも気軽にご相談にきてください。
ただ予約優先になりますので、ご来院の前にまずはお電話をくださいね!

この記事を書いた人

獣医師 伊村晶子
皮膚科認定の資格取得に向けて勉強中。子供たちに命の大切さを伝える活動もしています。ポックル動物病院も私自身も、動物と飼い主様のお力になれるようずっと成長し続けていきたいと思います。

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