ハリネズミのリンパ腫

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ハリネズミの腫瘍の中で、リンパ腫は比較的多い疾患です。

リンパ腫は、様々な動物に発生します。ハリネズミでは頚部のリンパ節が腫れる事が多いですが、それ以外にも腹部のリンパ節が腫れてくるケースもしばしばあります。

初めは、何となく食べない、元気がないなどのぼんやりした症状なので、精密検査をしてハッキリするケースが多いです。
下は食欲不振で来院されたハリネズミちゃんに麻酔をかけて、お腹の超音波検査をした際の動画です。

左上の黒く抜けた円形の場所がリンパ腫になって腫れているリンパ節です。
確定診断のためには、この腫れているリンパ節に針を刺して細胞を採取するか、手術で腫瘤の一部を採取するか、いずれかの方法が必要となります。

リンパ腫は基本的に抗がん剤での治療が原則となります。
しかしハリネズミではまだ確実な抗がん剤の用量・用法が確立していません。
使える抗がん剤もあるのですが、基本的にはステロイド剤による治療が主体となります。ハリネズミのリンパ腫は予後が悪く、完治する事はまずありません。

でも、治療を行うことで状態を改善してあげることはできます。

この動画のハリネズミちゃんはステロイド剤による治療を選択されました。治療開始から1週間ほどで腹部にあった腫瘤が触れない程まで小さくなり、食欲・元気ともに元通りのレベルまで改善してくれました。

いつの日か、ハリネズミでもきちんとした抗がん剤の治療が行えるようになってくれる事を祈っています。