うさぎの避妊、少し詳しくご紹介。(手術画像あり)

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今回は、当院でのうさぎの避妊手術の流れをご紹介します。

避妊手術が必要な事はわかるけど、いったいどのような流れでやっているか、細かい部分までご存じの方は少ないのではないでしょうか。

当院では術前の血液検査を行うようおすすめしています。事前に来院してもらい、内臓に以上がないかどうか確認をすることでより安心して麻酔をかける事ができます。

手術当日は午前中に来院してもらい、診察室で手術・麻酔についての詳しい説明をします。spay of rabbit anesthesia
念のため、普段食べているご飯を一緒にもってきてもらえると、術後に入院となった際にも安心です。

そして、手術で最も私たちが注意しているのが、麻酔。
麻酔時には通常の動物でも、血圧や心拍、呼吸が抑制されます。静脈点滴・気道確保を行いつつ、麻酔のモニターで状態を常に監視してすすめていきます(写真)。この日はうさぎ専用の喉頭マスクを使い気道確保しています。
さらにどれだけ痛みを少なくできるかを考え、鎮痛薬・鎮痛効果のある麻酔前投薬・局所麻酔を必ず組み合わせて使っていきます。これらの薬剤を使うか使わないかで、麻酔の安定度や、術後の回復が全く違うんです。

IMG_3521麻酔前投薬を注射して鎮静状態になった後、吸入麻酔(ガス麻酔)で麻酔をかけつつ、毛刈り・消毒と進め、完了次第ようやく手術開始。まずはお腹の中心を縦に切開し、子宮を引き出します(写真右上)。
卵巣、子宮に向かう血管を一本一本丁寧に結紮・止血しながら、子宮を分離。
両側の卵巣子宮を処理し、最終的に切除した状態がこちら(写真右下)。IMG_3524この後、残す方の断端も縫合します。
最後に、腹膜と皮膚をそれぞれ縫合して、無事手術終了。吸入麻酔をストップし、覚醒させていきます(写真左)。IMG_3527

ちなみに、手術中の痛みの管理がうまくいくと、覚醒した直後でもしっかりとご飯を食べてくれます。その様子をみられると、術者としても麻酔医としても、ようやく肩の力が抜けてほっとできます。

しかしうさぎの場合、単純に手術のストレスから当日はご飯を食べないことも多く(性格にもよります)、基本的に一泊入院としています。その場合は翌日お迎えにきてもらい、一週間後に抜糸に来てもらう流れとなります。

以上、うさぎの避妊手術の流れをご紹介しました。少しでも雰囲気がつかんでもらえましたでしょうか?